別府で大分県市長会秋季定例会

九州市長会や大分県に提出する
要望書について意見交換をした

 大分県市長会(会長・長野恭紘別府市長)の令和7年度秋季定例会が26日午後1時、杉乃井ホテルで開催された。開催地は持ち回りで、別府市での開催は、9年ぶり。
 長野別府市長が「参議院選挙が行われましたが、国政の動きは、市長会との動きの中で無関係ではない。動きを注視しながら次なる行動につなげていきたい。春の定例会でご審議いただいた要望を先日、佐藤知事に行いました。それぞれに前進、改善していきたいという言葉をもらいましたが、事務担当者レベルで議論を深めてもらいたいともあり、引き続き、一緒に議論を深めていければと思います。最後まで活発な議論を」とあいさつ。
 来賓の小野正明別府市議会議長が「県下各地の市長が一堂に会し、情報を共有し、政策課題について意見を交わす市長会の意義は大きく、今後の地方自治の推進に欠かせないと思う。課題や先進的な取り組みなどについて活発な意見交換がされるものと思います。実り多いものになるように願っています」と述べた。
 議事では、九州市長会提出議案と大分県要望議案を審議、一部修正することで承認した。九州市長会提出議案では、▽下水道管の更新事業において、規模の大小にかかわらず、社会資本整備総合交付金の十分な配分を行う▽配水管等の耐用年数の見直し▽多機関協働事業等にかかる交付基準額の減額や委託禁止の見直し▽学校給食費の国の負担の実現▽農地整備等にかかる地方財源措置の拡充、を要望する。
 大分県に対しては、地域医療の拡充や「大分県こども医療費助成事業」における助成対象範囲の拡大、障がい者サービス事業者に不正があった場合に給付費等の返還を事業者ができない場合市町村が負担するのは財政負担が大きく、県の支援を要望するなど8項目について承認した。文化財保護・保存・整備・活用に関する県補助金の拡充については、「文化財の修繕などでの補助金は金額が少ない。外国人観光客にとっては文化的なものは興味があるので、観光資源と考え、要望を教育委員会だけではなく、観光部署にも出すべきではないか」との意見が出て、同意した。
 事例発表では、石川正史津久見市長が「津久見高校存続に向けた取り組み」と題してこれまでの取り組みを紹介した。また、県からは県事業の概要説明が行われた。
 その後、行政視察として「地獄温泉ミュージアム」を訪れた。次回春の開催地は、中津市。