
委嘱状が手渡された

説明を受ける一日救急隊長ら
別府市消防本部は12日午前9時、市内の医師3人、看護師2人を「一日救急隊長」に委嘱し、救急現場を体験した。今年で36回目。
救急医療および救急業務に対する市民の理解を深め、かつ救急医療関係者の意識の高揚を図ることが目的。
5人に委嘱状を手渡した浜崎仁孝消防長は「救急件数は今年も過去最多となる見込みであり、救急業務の重要性ならびに市民の救急隊に対する信頼はますます高くなっております。医療機関と消防相互の連帯感がますます深まるものと確信しています」とあいさつ。
新別府病院の中丸桃瑚医師(25)は本署第1中隊消防係救急隊、別府医療センターの西谷浩輝医師(24)は朝日同中隊同係救急隊、鶴見病院の小杉優紀菜医師(25)は本署警防課付日勤救急隊、黒木記念病院の牧葉月看護師(32)は亀川第1中隊消防係救急隊、内田病院の多田聖希看護師(23)は浜町同中隊同係救急隊にそれぞれ配属された。
委嘱式前に朝日救急隊は出動しており、さらに「救急指令」のアナウンスが流れたため、本署救急隊が出動した。
委嘱状交付後、牧、多田両一日救急隊長は配属先の救急車で配属先に向かった。中丸、西谷、小杉3一日救急隊長が救急車の資器材の説明を受けていたとき、「救急指令」とのアナウンスが流れ、本署救急隊に出動指令。一瞬で顔つきの変わった中丸一日救急隊長は一度下車して感染防止衣を受け取るとすぐに救急車へ乗り込んだ。救急隊員はすぐに同衣をまとい、現場へ向かった。
午後からは、消防職員と一日救急隊長らとの意見交換会が行われた。
一日救急隊長に任命された中丸さんは「病院に搬送されるまでの間、患者の命を繋ぎ止めるためにいかに救急隊員の方々が普段から資器材の点検などを綿密に行っているかを実感。搬送された後の引き継ぎもしっかり行えるような医師になっていきたいと身が引き締まりました」。
西谷さんは「先ほど救急車が出動するのを見ましたが、スピード感があり、多くの人が連携していくことで命を救っていることを痛感しました。情報共有が大事だと思いますので、お互いがお互いの仕事として何ができて何を求めているかを知っていくことが大事。いろいろな日常的に遭遇する頻度が高い一般的な病気を診られるように、知識全般を深めていきたい」とそれぞれ話した。
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