別府市議会の令和7年第3回定例会は、18日午後1時、一般質問を再開。
穴井宏二氏(公明党)、中村悟氏(創る未来の会)、美馬恭子氏(日本共産党)が保育、放課後児童クラブ、高齢者の生活環境などについて、執行部の考えを質した。
病児保育お迎え導入は
穴井宏二氏(公明党)
白黒-227x300.jpg)
穴井宏二氏(公明党)は、病児保育お迎えサービスについて質問。穴見雄一子育て支援課長が「想定される事業の流れは、事前登録をして、保育園などから連絡が入ると保護者が施設に利用可能か連絡。施設から保育園に迎えに行き施設の職員が児童を病院に連れて行き受診。施設で保護者が来るまで預かる」と説明。
穴井氏は「まだ始めている自治体は少ない。施設や利用者にアンケートを取った結果をもとに検討状況は」と重ねて質問。
宇都宮尚代こども部長が「施設や利用者のアンケートは結果をとりまとめ中ですが、施設対象では『実施してもよい』が43%、『実施してほしくない』が32%。実施に向けて検討する場合は、施設との協議が必要。利用者向けでは、『利用したい』53%、『利用したくない』が35%」。
長野恭紘市長は「十分高いニーズがあると思う。もしもの時のセーフティネットとして整備するのは意義があると思う。どういう制度設計ができるか、受ける事業者の都合が重要。前向きに検討していきたい」とそれぞれ答えた。穴井氏は「少しでもニーズがあるなら、取り組んでもらいたい」と要望した。
また、子どもの不慮の事故について、対応を質問。宇都宮部長が「保護者自身が家庭の中の危険に気づく力が大切。効果的な事故防止対策を調査研究していく」と述べた。
他にも、公共施設のトイレの洋式化や高齢者の熱中症対策についても質問した。
長期休暇限定預かりを
中村悟氏(創る未来の会)
白黒-225x300.jpg)
中村悟氏(創る未来の会)は、夏休みの長期休暇限定の放課後児童クラブの預かりについてのアンケート結果について質問。
穴見雄一子育て支援課長が「今年8月に保護者向けに実施。現在放課後児童クラブを利用している345人のうち、夏休みだけ預かる制度について『利用したい』が75%だった。うち、送迎可能が90%。開所時間の希望は7時半、閉所希望時間は17時半と18時がほぼ同数だった」と説明。
中村氏は「多くの保護者が希望していることが分かる。限定で利用できるクラブができた場合、待機児童解消に有効」とし、市の今後の対応を質問。
宇都宮尚代こども部長が「前向きに調査研究していきたい」と答えた。
また、DV被害者のサポートについて、相談件数とワンストップ対応について質問。
江川裕子共生社会実現・部落差別解消推進課長が「延べ人数で令和4年度は358人、5年度は218人、6年度は198人。複数の窓口に行って何度も説明するのは、心理的に大きな負担となる。さらに、加害者や加害者の知人と遭遇する危険を回避するため、関係課職員が出向いて手続きができるように対応している」と答えた。
中村氏は「被害者に寄り添った対応をこれからもお願いしたい」と要望。
他にも、複数年保育の実施や通園時の安全確保、空き家問題の現状などについても質問した。
通園制度保育士確保を
美馬恭子氏(日本共産党)
白黒-224x300.jpg)
美馬恭子氏(日本共産党)は、「こども誰でも通園制度」の条例制定の内容について質問。穴見雄一子育て支援課長が「令和8年度から、全国で実施される制度で、条例で指針を定めなければならないとされている」と答えた。
美馬氏は「地域の子育て環境を良くすることが大事。現在の状況やどれくらいの園で実施するのか」と重ねて質問。
穴見課長が「私立、認定こども園、幼稚園に制度概要の説明をし、意向調査や市民アンケートを行った。5施設が実施意向、15施設が検討中。条例案が可決後は、再度意向を確認し、協議をして準備を進めたい。10月以降には、実施を希望する事業者から申請を受付、認可の決定をする。事業の詳細が決まり次第、広報を行う」と説明。
美馬氏は「園との直接契約。園を選択して面談が必要とされている。しっかりとした内容でどの園でも面談をしてもらいたい。保育士に新たな負担を発生させることは、労働環境悪化につながる。保育士の確保も必要」と述べた。
認知症の現状について質問。甲斐博幸高齢者福祉課長が「要介護認定帳では、令和6年度は5627人。65歳以上に占める割合は、14・8%」とし、講演会やサポーター養成講座の実施などの取り組みを説明した。
他にも、市立幼稚園2年保育制への変更、不登校対策、防災、同和対策事業についても質問をした。