
別府市消防本部は「救急隊増隊に伴う運用開始式」を1日午前9時、同本部1階消防車両車庫内で実施した。
市消防本部から浜崎仁孝消防長、井元隆文消防署長ら約20人、別府市から長野恭紘別府市長、小野正明市議会議長、阿南剛いきいき健幸部長、末房日出子健康推進課長が出席した。
式では、後藤英明警防課長が「別府市の救急件数は令和3年までは年間約6600件程度を推移していました。昨年は過去最高の8887件を記録しました。増加する件数への対応として、令和6年度から救急車1台を増車をして、救急隊員確保のための人員増強を行い、人員を確保するまでの間、令和6年10月1日から警防課日勤者による救急隊編成を行い、段階的な対応をしてきました。10月1日付けの人事異動に合わせて、資器材、人員を確保し、365日24時間対応できる部隊編成が整いましたので、運用を開始します」と事業概要を説明。
来賓の長野市長が「救急件数は令和3年が6千件を超え、昨年は1日平均約24件となり、多くの要請に対して365日24時間答えなければならない。市民をはじめ年間800万人の観光客の安全安心にも答えなければならない。しっかりと充実した態勢を築いていくなかで5隊態勢で運用できることは誇り。これから増加する需要に対して、使命感を持って新たな旅立ちとしてより一層、気持ちを引き締めて運用してください」。
小野市議会議長は「昼夜を問わず危険を顧みず出動し、救急現場で活躍される皆さまの努力に心から敬意を表します。救急出動件数は年々増加にあり、令和6年は過去最多になりました。市民からは迅速な対応が求められており、このたびの救急隊増隊は市民の命と安全を守るための大きな一歩となり、市民にとって非常に心強くより一層の安心感をもたらす」とそれぞれあいさつした。
最後に、浜崎消防長が「私たち救急隊一同は、市民及び観光客への安心安全のため、年々増加傾向にある救急出動件数に迅速に対応し、急病や不慮の事故による傷病者を早期に医療機関に搬送できるよう常に救急医療の知識および救命技術の向上に務め、心肺停止傷病者など緊急性を要する救急事案では認定救命士による救命資器材を活用した特定行為などに全力をそそぎ、救命措置に臨むことを、ここに決意し表明します」と決意表明をした。
小野市議会議長のあいさつの途中、救急隊に出動指令が入り、式に出席していた救急隊1隊3人が救急車に向かって即座に走り出し、1分1秒を争う現場に向かった。
式終了後、現在、浜町出張所に配備されている伝導ストレッチャーが披露された。今後は亀川出張所にも配備される予定。