日出町が「SDGs未来都市」認定

安部日出町長(右)が佐藤県知事に
「SDGs未来都市」に認定されたことを報告した

 今年7月に「2025年度SDGs未来都市」に認定された日出町が5日午前10時、県庁で佐藤樹一郎大分県知事に報告をした。
 SDGs(持続可能な開発目標)の理念に基づいて、経済、社会、環境の3つの側面を統合して新しい価値を創造し、持続可能なまちづくりを推進するポテンシャルの高い都市・地域を国が選定する制度。計画を策定し、3カ年かけて取り組みを進め、計画に沿った事業については、優先的に補助金が出される。216自治体が選定されており、大分県内では2カ所目。
 日出町は「ベッドタウンからアメニティタウンへ変貌する未来創造型まちづくり」として、▽地域内経済循環率が低い▽コミュニティの希薄化▽都市化による自然環境・景観の悪化を課題として掲げ、産官学金と住民の連携プラットフォーム設立や、持続可能な地域内経済の好循環、カーボンニュートラルへの挑戦に取り組む。
 安部徹也町長が「日出町は有利な点が沢山あると思います。自然豊かな環境、交通アクセスの良さ、人口も3万人ぐらいでコンパクトなので、一帯となって進められる。SDGsは、行政だけで進めるのは限界があり、日出町は財政規模も小さい。民間に積極的にヒト、モノ、カネを投入してもらい、推進モデルを作ってもらえれば、全国に展開でると思う。来年度からしっかりと取り組みたい。県にも支援をいただきたい」と報告。
 佐藤知事は「日出町は別府湾の北側に位置し、太陽がキラキラと当たる海岸線が大変魅力的。SDGsの基礎が全部整っているところ。いかに発展させていくか。県も一緒になってやっていければ。台湾のシリコンバレーと呼ばれる新竹市と協定を結んだことは、大きく発展していくことが期待される。そういう意味でも、持続的な成長と環境とハイテク産業の集積を日出町が中心に大分県を引っ張っていってもらいたい」と激励した。
 その後、安部町長は記者会見を開き、プラットフォームの設置を今年度中に行うことや、連携協定を加速させること、今年度にベースづくりをすることなどを発表して「誰一人とり残さない社会づくりがSDGsのコンセプト。趣旨に乗っ取って、みんなが幸せになるまちづくりを真剣に行いたいという気持ちを新たにした」と話した。