首が見えない!?

 高市首相が衆院予算委で台湾有事を想定した、立憲の岡田克也議員の質問に、我が国の「在立危機」の対処方針に応えた首相の判断が「危険な思想」に見えるとバトルをくり返した。これを聞いた在大阪中国領事館総領事は「内政干渉だ」として高市氏に対し「その汚い首は一瞬の躊躇もなく斬ってやる。覚悟ができているか」とSNSに投稿、大さわぎ。歴代首相は沈黙を貫く。誰一人、我が国の「存立危機」の対処を口にした事がない。高市氏は最悪の事態を想定した対処だという。
 台湾「有事」の一つにこんな事があった。故李登輝台湾総統の時代、米国はクリントン大統領の治世。李氏は、コーネル、アイオワ州立大、台湾大学、京都大学で学んだ。農業経済学の権威であり、台湾の民主化と経済発展に貢献したトップリーダー。米国の名門コーネル大同窓会開催時、同大OBがロビー活動を展開して国交断絶状態であった李氏に特別な入国ビザを得て、アメリカでの同窓の交わりを深め、経済発展の礎を得た。
 クリントン大統領は主なき台湾に、中国の触手を危惧して、横須賀駐留の米海軍空母打撃群を主体に台湾海峡付近まで派遣して李氏アメリカ入国時の安全を保障する措置を取った。
 若き日、青春の交わりは、時として国家をも動かす。日本ではあまり知らされていない。「危機管理」や「有事対応」「安全保障」とはこのような配慮の積み重ねでもある。
 領事といえば外交官、時として一国の元首の役割を担う立場の人材。「汚い首」、では、キレイな首だったらどうする。高市さんの首はキレイな方だと思うが…。我が国の「在立危機」の状況は有事であり、国民の生命財産、領土領空領海に対する意識は我が国固有の共通の価値観であり、これを維持するのはまさに「内政」である。そちらこそ「内政干渉」でしょう。
 立民の泉健太さんは「早期に中国に帰任させよ!」と主張。外交官用語「ペルソナ・ノン・グラータ」=好ましからざる人物=中国語で不好人(プーハオレン)だ!
 ここで気が付いた。北の金氏、中国の習氏、米のトランプ氏なぜか「首」が見えない。強権を誇るリーダー達は切るべき首も見せないのだ!。  (陽)