別府溝部学園高校(佐藤清信校長)と大分県東部振興局は連携し令和2年度「ジビエ料理講習会」を9日午前9時、同校調理室と試食室で開催し、同校食物科2年40人が実施した。
農村被害も大きくなっているジビエ(野生のイノシシやシカなどの鳥獣)を使った料理の普及、調理師を目指す生徒の興味や関心を深めることが目的。例年、農林水産祭でジビエ料理を出しているが、今年は学内での講習会に変更した。
講師は、北浜でイタリア料理「trattoria bal BurLone(トラットリア バル ブルローネ)」のオーナーシェフ末次大祐さん。店でもジビエ料理を出しており、猪肉や鹿肉の扱いに長けている。
初めに、試食室で県東部振興局職員がジビエについて講演。
続いて、新型コロナウイルス感染予防として、班を2つに分けて2人一組で「猪肉肩ロースのフリットとクスクスのサラダ」「鹿のコトレッタ(ミラノ風カツレツ)」の2品の調理を実施。末次さんが生徒に料理のコツなどを教えた。ハーブのセルフィーユ、アルファルファ、ローズマリーの使い方やマヨネーズを作る際の調味料の入れる量やタイミングなどを指導した。
完成した料理は、試食室で生徒がそれぞれ食べた。
末次さんは「ジビエは管理が大変だが、大分県では身近な食材。臭いイメージがあるが、きちんと処理されたものは匂いもなくイメージが変わる。生徒たちが体験して気に入ってもらえれば…」。
ジビエを初めて調理した廣原梨湖さん(16)は「材料で知らないものが多く、調理に難しいところがありました。ジビエを使って、他の料理を作ってみたいし、両親に食べさせたい。将来のためにも、取り扱い方法が分かって良かった」とそれぞれ話した。