子育て支援を行うホームスタートのホームビジター養成講座開講式が6日午前9時15分、別府市公会堂で行われた。
ホームスタートは、引っ越して来たばかりで周囲に頼れる人がいないため、子育て情報などが分からかなったり、相談できずに1人で不安を抱え込むなどの子育てで孤立している家庭を訪れ、友人のように寄り添って話を聴く「傾聴」と、一緒に外出したり子育てや家事のお手伝いをする「協働」を大切にしながら、週に1回2時間程度、おおむね2、3カ月訪問。家庭と地域を結び、困っている家庭に支援をつなげる家庭訪問型子育て支援ボランティア。
ビジターと呼ばれる支援ボランティアが各家庭を訪問するための講座で、今回は新型コロナウイルス感染症予防対策として、受講生を4人限定で行うことにした。子育て支援センター「にじのひろば」が、別府市から委託を受けて実施している事業で、現在、39人のビジターが活動しており、149家庭に1100回を超える訪問を行っている。
開講式で、村田広子代表が「ホームスタート事業を始めて今年で8年目になります。いろいろな家庭があり、表面的には何でもなくても、嫁姑問題があったり、障がいのある子ども、親自身が子育てに不安がある人、産後ウツなどいろいろなものを抱えています。1人ひとりに歴史や背景がある。話を聞くと涙を流しながら不安を話していたお母さんが、訪問を重ねることで笑顔で元気になっていく姿が分かる。以前、アンケートで訪問支援を『爽やかな風のようだ』と言ってくれた人がいました。一緒に爽やかな風になって、支援をしてもらいたい」とあいさつ。
来賓の月輪利生市福祉共生部次長兼子育て支援課長が「近年、少子化や核家族化が進行し、新型コロナの流行で一時的にひきこもることで孤立するケースが出ている。子育てに悩みを持つ人に寄り添って、地域から孤立せずにつながるきっかけづくりに尽力してもらいたい」。土谷修ホームスタート九州エリア協議会長も「別府は地域に支えられ、市がいつも応援しくれていて、すごく恵まれていると思う。講座は長い期間ですが、楽しみながらやってほしい」とあいさつ。
さっそく1回目を開き、自己紹介や土谷会長がホームスタートの内容や意義について話をした。11月24日まで全8回あり、実務や活動のポイント、子どもへの理解、問題や悩みのある家庭への理解などさまざまな講師から訪問支援について学ぶ。