別府市は、「津波防災の日」に合わせて5日正午、市内一斉安全確保行動のシェイクアウト訓練を、「令和2年秋季全国火災予防運動」に合わせて7日午前9時半、庁舎での防災訓練を行った。訓練を通じて日頃から心構えを持ち、いざという時に適切に対応するため。
シェイクアウトは「(地震の)揺れに備えろ」という安全行動の標語、かけ声をイメージして、米国の地震研究チームが、研究成果を広く知らせる防災訓練のために考えた。
正午になると、地震を想定して市内16カ所のサイレンスピーカーや一部の消防車両サイレンを連続20秒間鳴らし、約1分後に緊急速報メール(エリアメール)が配信された。訓練を知らせるサイレンが始まると、職員は机の下に入るなどして身を守る行動をとった。
防災訓練では、庁舎5階大会議室から出火したーとの想定で行われた。はじめに、長野恭紘別府市長が「日頃から手順を踏まえておかないと、いざという時にパニックになる。貴重なこの時間を生かして、市民の命や安全、職員の命を守ってほしい。また、地域でも経験を生かせるものにしてほしい」とあいさつ。
火災が発生すると、自衛消防組織担当職員が消火器や廊下にある消火栓からホースを引っ張り初期消火。避難誘導を行った。
その後、5階から消防の救助隊がロープで降下する訓練や中庭で水消火器を使った初期消火訓練、煙体験があった。時折雨が降る中で、参加した職員は1つ1つ手順を確認しながら、訓練に臨んだ。