naNkaなどがマスクケース寄付

障がいのある人が描いたアート作品を
組み合わせて4種類のマスクケースを作り、寄付した

 障がい者アートブランド「naNka(なんか)」と高山活版社が「観光×障がい者アート」をコンセプトに作ったマスクケース1万1千枚が2日午後4時、別府市に寄付された。
 naNkaは、一般社団法人デザイナーズ・カンパニーY・H2020(ユー・ツー)と株式会社コントが協力してつくるブランド。障がいを持った人たちが「観光」をテーマに描いた複数の作品を1つのデザインにしたもので、砂湯や地獄の鬼、湯けむり、別府タワーなど、別府観光を象徴するモチーフの4種類。それを高山活版社の技術で抗菌加工を施した。
 新型コロナウイルス感染症の影響で、観光地は大きな打撃を受けている。政府が進めるGoToトラベルなどで観光客は戻りつつあるが、マスクの着用など、お互いに新しい生活様式を取り入れながらの再開。その中で、多くの人に安心して楽しんでもらいたいと寄付を決めた。
 贈呈式には、Y・H2020の梅本弥生代表理事、久門健太監事、高山活版社の高山英一郎代表取締役社長、コントの河野智洋代表取締役社長、佐藤霧子ディレクターが出席。
 梅本代表理事が長野恭紘別府市長に目録を贈呈。「コロナで観光が大変なことになっていて、気がかり。観光と福祉がかけ合わさったものが出来ればと考えました」とあいさつ。高山社長も「別府の応援、障がいのある人の応援を本業で関われてうれしい」と話した。河野社長は「個性を生かして、デザインに付加価値を創造していきたい」とした。
 長野市長は「別府観光が1日でも早く元に戻るようにという願いが込められており、勇気づけられるものだと思う」とお礼を述べた。
 マスクケースは市旅館ホテル組合連合会を通じて、各旅館やホテルに配布される。
 naNkaでは、14日に別府公園で障がい者アート展「Beppu Up」を開催する。原画展示や手作りアートマスクケースのワークショップなどを行う。また、先着300人にマスクケースを配布することにしている。

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