大分県と大分市は、５日に１８人、６日に１９人の新型コロナウイルス感染者が確認されたと発表した。１０歳未満から９０代までで、別府市が１８人、大分市１１人、日出町と豊後大野市が各３人、由布市と杵築市が各１人となっている。県では、特に別府市での経路不明者が増えていることから、別府市内で市中感染が広がっている可能性を示した。県内の感染者は計３９７人になった。
別府市の感染者は▽５０代男性会社員＝２日に咳やのどの痛みなどがあり、３日には発熱、４日に病院に行き、検査▽３０代女性会社員＝１日にのどの違和感、翌日から熱などの症状が出て、４日に病院に行き検査▽３０代無職女性＝３０日から熱や咳、倦怠感などがあり病院へ。２日には味覚異常も。４日に再び同じ病院を訪れ、検査をした▽２０代男性会社員＝１日から咳やのどの痛みがあり、３日には悪寒。５日に病院に行き、検査▽３０代男性自営業＝３日から発熱や倦怠感があり、５日に病院に行き、検査▽５０代男性会社員＝３日から咳、倦怠感、悪寒の症状があり、４日に関節痛も出て、病院へ。５日に検査。
また、家庭内感染も広がっており、先に感染が確認された人の家族の５０代無職女性。自営業の３０代男性と１０歳未満の女児。８０代無職女性と同居する５０代女性会社員。３０代自営業男性と同居する５０代女性会社員。５０代自営業の男性と同居する５０代女性パート従業員。７０代の自営業男性とその家族の５０代女性パート従業員。先に感染が確認された男性の同居家族の１０代男児の感染が確認された。
大分市は▽４０代無職女性＝３日から味覚・臭覚異常、５日に検査▽２０代男性パート従業員＝２６日から咳などの症状があり、病院を受診。症状が続くため、３日にも同じ病院を受診し、５日に検査▽４０代男性会社経営＝５日に発熱して病院を受診し、検査▽２０代男性会社員＝２日から味覚異常、６日に病院を受診して検査。
先に感染した人の関連として６０代男性医療スタッフ、６０代無職男性、６０代自営業の男性、９０代無職男性、６０代無職女性、４０代男性消防署員とその家族の３０代女性医療スタッフの感染も確認された。
日出町は▽４０代男性団体職員＝５日に検査▽４０代男性会社員＝３日に悪寒、４日には発熱、倦怠感などで病院を受診。５日にも症状が治まらないため、別の病院に行き、検査▽２０代無職女性＝２日に発熱、筋肉痛があり、４日には倦怠感などの症状も出た。５日には頭痛などもあり病院を受診し、検査。
由布市は、１０代の男性自衛官の感染が判明。５日に発熱や倦怠感、咳があり、６日に病院を受診して検査した。
杵築市は２０代無職女性が２９日から熱や咳、倦怠感があり、３日から息苦しく。４日に病院に行き、５日に検査を受けて陽性となった。
豊後大野市は先に感染した人と接触をした６０代男性会社員とその家族の６０代女性施設職員。４０代女性施設職員の感染が確認されている。
長野別府市長がＨＰでメッセージ
別府市内で感染者が拡大していることを受けて５日、別府市新型コロナウイルス感染症対策本部長の長野恭紘市長はホームページ上でメッセージを発信した。
「５日に１日としては最多となる１２人の新型コロナウイルス感染症患者が新たに確認されました。本市においても、（５日時点で）９日連続して新規感染者が確認され、クラスターの発生や感染経路不明な感染も増加しており、感染発生早期の段階から、感染多発期の局面に移行したと判断せざるを得ない状況にあります。特に、会食や家庭、職場内などでの感染が拡大しており、市中感染の広がりが懸念される中、感染の連鎖、拡大防止を図る上では、これまで以上に一人ひとりが危機感を持って、日常生活の行動に注意していただくことが不可欠であります」
「日頃から自分や相手がすでに感染しているかもしれないという意識を持って、引き続き、マスクの着用や手洗いの励行、身体的距離の確保など、基本的な感染防止対策の徹底をお願いいたします」と呼びかけた。
杵築市長も注意喚起
杵築市は５日、新たに新型コロナウイルスの感染者が確認されたことを受けて、緊急の対策本部を開いて、ホームページ上や防災ラジオ、ケーブルテレビを通じて、永松悟市長のメッセージを発信した。
「まず、ご本人の早期の回復をお祈りします。市民の皆さまにおかれましては、今一度、マスクの着用、こまめな手洗いや消毒、咳エチケットなどに加え、人と接する場合には、社会的距離（ソーシャルディスタンス）を確保し、３密（換気の悪い密閉空間、多くの人の密集、近距離での密接な会話）が重ならないように十分に注意するなど『新しい生活様式』の実践をお願いします。室内の換気と適度な加湿にも十分留意していただくようお願いします。現在、『第３波』が到来し、全国的に感染者数が急増しています。出張や旅行においては、各地域の感染状況等に十分注意いただきますようお願いします」とした。