第57回くらしの中の竹工芸展

MPP賞に輝いた遠藤元さん
遠藤さんが作製した作品「海風」

 竹・ルネサンス実行委員会(岩尾一郎会長)は別府竹製品協同組合員で伝統工芸士の遠藤元さん(44)に2月25日午後2時、別府市竹細工伝統産業会館で第57回くらしの中の竹工芸展「MPP賞」を授与した。
 MPP(Most Popular Product)賞は、同展会期中(1月26日から2月14日)に来場者が入賞作品以外で気に入った作品に投票し、最も人気のある作品に贈られる。今回は116作品に対し333票が投票された。平成30年度から新設し、今年度が3回目。
 作品は、直径24㌢、たて25㌢。三本縄目を斜めに立ち上がった縦ひごに編みつけ六つ目を形成する「みじん編み」で、作られている。
 賞状と楯を授与した岩尾会長は「みじん編みをここまでやれる人は、あなたしかいなくなりました」と述べた。
 遠藤さんは、愛知県出身で由布市在住。1999年、大分県に移住。2001年に大分県立別府高等技術専門校を卒業。伝統工芸士の高江雅人氏を師事。08年に独立。18年、伝統工芸士に認定された。
 遠藤さんは「初めて来場者の方から選んでいただくという経験をして、光栄に思っています。本来、お一人おひとりにお礼を申し上げるべきところですが、この場を借りて感謝の気持ちをお伝えします。第57回くらしの中の竹工芸展では、質の高い作品が多く出品していましたので、私の作品が選ばれたというのは驚きました。今後も研鑽を積んで、より良い作品を作っていきますので、よろしくお願いします」と話した。