終盤でも流れ変える力

出発式で岩武茂代校長からを激励を受ける野球部員

 第93回選抜高校野球大会に出場する大分県代表の明豊(3年連続5回目)は、大会3日目の21日第3試合(午後2時20分予定)に21世紀枠の東播磨(兵庫県代表)と対戦する。
 明豊は、秋季大分大会で優勝、秋季九州大会で4強になった。県大会は、初戦から準々決勝までの3試合をコールド、準々決勝では10点、決勝は大分商業に20点差をつけて勝利した。九州大会では、初戦や準々決勝で逆転勝利している。
 伝統の強力打線は健在で、機動力や堅守も光る。また、投手陣は右腕の京本眞さん、左腕の太田虎次朗さんの継投リレーが勝利の方程式となっている。攻撃面では、終盤8回以降に同点に追いつき、そのまま逆転するなど、流れを変える力がある。
 東播磨は、初の21世紀枠推薦で春夏初めての甲子園。
 秋季兵庫大会は準優勝したが、近畿大会では1回戦敗退。しかし、ロースコアの接戦を制しており、1試合平均得点は4・1だが、投手力と堅守で接戦に持ち込み、機動力を絡めた攻撃で確実に得点するスタイル。
 選抜出場が決まった際、明豊の川崎絢平監督は「生徒の努力のおかげで、また甲子園に行けるので生徒に感謝したい。それとコロナの中で、好きな野球をやらせていただいて、沢山苦しまれている方がいる中で、大きな喜びを与えてもらえることは幸せで感謝している。昨年もこのような場で選抜が決まり、そのあとの一年は苦労しました。今の3年生は、心揺さぶられる一年の中で、いつチームが崩壊してもおかしくない精神状態のときもあった。それに耐えて、交流試合で良い試合をしてくれて後輩に良いバトンタッチをしてくれた。甲子園の切符は、今年卒業していく3年生のおかげと思っている。その3年生が4月から新たな門出で新しい生活が始まるが、その背中を押せるような良い試合が出来ればと思います。今のチームは、投手が京本眞、太田虎次朗の2枚がいて、そこに財原光優が3枚目で出てきている。投手を中心に守りをしっかりとして、攻撃につなげたい」と話している。