別府市未来教育プロジェクト会議はこのほど、令和2年度第3回会議を市中央公民館で開いた。
委員長の稲尾隆市教育部長は「これまで、行政から出される文書や提案などは、ほぼ完成されたものをお示しし、委員の皆様に承認をいただくという流れが一般的でした。それが悪いというのではないのですが、特にICT(情報通信技術)やGIGAスクール構想についてはこれまで前例のないことを、しかもこれから数年間の計画をしていこうという作業をしており、現時点で未来の答えを定めることが非常に困難。ですが、別府市教育部は現在の段階でその未来を見据えて、学校教育ICT推進計画を出していこうと思っています」とあいさつ。
学校教育ICT推進計画案について、意見交換をした。同計画は、年々大きく変化している教育において、柔軟に対応していくことを前提として、基本的な方向性は定めつつも、これからも学校や社会の状況に応じて、内容については形を変えられるもの、随時アップデートしていくものになる。
土井敏裕学校教育情報化支援アドバイザーは「先生が出来るかどうかではなく、子どもたちにゆだねられるかどうかの問題。主語を子どもに持っていける先生は上手く活用できる」と話した。
委員からは「学校ごとに区切らず、先生同士が良いものをお互いに共有できるものになると良い」「計画の内容は、子どもが主語になっていないのではないか」「アナログもデジタルも、いろんな体験をすることが出来ればと思う」「子どもの学びを学校だけで止めないで、自宅でも学びを継続できるようにしてもらいたい。そこにいる大人が学びの機会を与える。保護者が先生と一緒に学ぶをサポートする大人として手をつなげるようになれば」「授業の形が大きく変わることをもっと打ち出すことで、先生にも伝わると思う」などの意見が出て、過去の授業形式を否定するものではなく、良いものは残しながら、時代に即したものにしていくことが重要との考えが多く示された。