桝田英樹(ますだ・えいじゅ=(有)ミカド肉店相談役)氏、かねて病気加療中のところ、14日午後9時37分、86歳の天寿を全うした。桝田さんは1935(昭和10)年、中津市の出身。終戦直後、叔父の桝田輝之さん(ミカド肉店創業者)に乞われ養子縁組。山の手中学を卒業後家業に。同級生には故人となった野口銀平さん、後藤郁也さん、間島一雄さんらが名を連ねる。
桝田さんは1988(昭和63)年8月から家業の傍ら別府商工会議所議員として2012(平成24)年12月31日までの24年間、議員をつとめ、1993(平成5)年から2007(平成19)年までの14年間は常議員として活躍した。
在籍中は食品商業部会長や小規模事業対策委員長に就任。業界や商店街の発展向上に率先して尽力。若い頃から石橋を叩いて渡る堅実経営に徹し、旧別府市庁舎移転、商業近代化計画によって北進する市勢を横目に、あくまで創業拠点の地元「南部振興」を掲げてこれを貫き通した。「ミカド肉店」は今年で創業86周年を迎えた。自身の人柄は親しみ易く、打ちとければ家族的雰囲気の友交関係を築いて、多くの人々に慕われた。趣味は映画観賞で、「バンカラ」と「ハイカラ」が程よい具合にコラボした生きざまを実践。趣味の読書はジャンルを問わず読みふけった。現役引退後は愛妻の節子さんとのカラオケが、余命を延伸させたようだ。
通夜は16日(水)午後5時半から6時半まで、葬儀告別式は17日(木)午前10時半から11時半まで、いずれもJAべっぷ日出「プリエール天寿の杜」で執り行われる。喪主は長男で別府商工会議所副会頭の浩(ひろし)氏。