大分の竹細工を知ろう

元大分県立美術館学芸員の友永尚子さんが講師を務めた

 別府市教育庁社会教育課主催の令和元年度湯けむり歴史講座「大分の竹細工を知る」が4日午後2時、市公会堂大ホールで開催され、約100人が参加した。
 講師は、元大分県立美術館学芸員の友永尚子さんが務めた。
 「大分県は、粘りがあり竹細工に適したマダケの竹林面積が日本でも有数です。県下では、入手が容易なマダケを使った日用品のかごなどの竹細工が各地で作られました。別府市では明治以降、湯治客がほとんどで、別府市近郊の農家が副業で作った味噌こしなどを持ち帰っていた」と話した。
 別府温泉の発展とともに、竹細工は土産品としての需要が高まったため、品質の向上が図られた。その一環として、1911年に別府町・浜脇町立工業徒弟学校竹藍科で新たな技術の指導が始まった。
 別府竹細工の多様性、竹工芸で最初の人間国宝になった生野祥雲齋などについてもふれた。
 今後の湯けむり歴史講座は▽公会堂建築の魅力(18日、西澤泰彦名古屋大学教授)▽鬼ノ岩屋古墳群の装飾について(10月1日、玉川剛司別府大学文化財研究所研究員)▽久留島武彦とお伽倶楽部(30日、大津祐司大分県立先哲史料館館長)▽大友宗麟の戦国都市(11月12日、玉永光洋・元大分市教委教育部文化財課特別顧問)。いずれも、市公会堂大ホールで、時間は午後2時から午後3時半。参加費無料、申し込み不要。

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