ラグビーワールドカップの準々決勝のため公認チームキャンプ地の別府市で練習をしている、イングランド代表HC(ヘッドコーチ)で、RWC2015年の日本代表HCをつとめたエディ・ジョーンズ氏が17日午後4時半、県立別府鶴見丘高校を訪れ、ラグビー部に熱血指導を行った。
ジョーンズHCは昨年7月にも同校を訪れており、その時は部活動のキャプテンミーティングに参加して勝つために必要なことなどについて生徒にアドバイスをした。今回は、ジョーンズHC側から訪問したいとの打診を受けて実現したもの。
強い雨が降る中、ジョーンズHCはずぶ濡れになるのも構わず、生徒たちに「重要なのは、キャッチ。ミスをしたあとには、どうするかを考えることが大事。自信を持ってやること」などとアドバイス。2チームに分けて試合形式をとりながら、最後まで諦めずボールを追いかける生徒に「もっと早く」「もっと走って」と日本語で励ましながら、「上手くなった」「いいよ」と褒めて士気を高めた。時には、生徒たちだけで話し合いをさせ、考えさせるシーンも。
生徒は泥まみれになりながら、ジョーンズHCのアドバイスを真剣な表情で聞き、ハードな練習を約1時間にわたって行った。最後に、イングランドの必勝を祈った旗をプレゼントした。
武生慎太郎キャプテン(16)=2年生=は「2年続けて教えてもらい、良い経験が出来た。1つ1つ集中して取り組むことが出来た。キツかったけど、この練習を続けていきたい。仲間とのコミュニケーションの大切さや基礎の技術が一番大事だと教わった。部員を集めて、県体で良い成績を残すのが目標」と刺激を受けた様子だった。
また、ジョーンズHCから名前を何度も呼ばれていた後反田琢生さん(16)=1年生=は3日前に入部したばかり。ジョーンズHCのことも知らなかったとのことで「アタックの時に、相手の足をしっかり引くことが必要だと思った。(世界の名将から名前を呼ばれて)うれしかった。これからも頑張りたい」と笑顔で話した。
別府鶴見丘高校のラグビー部は、以前は強豪チームだったが、近年では部員が足りず、他校と合同チームを組むなどしている。しかし、昨年から部員が少しずつ増えて、1年生が7人も入部して部員も12人にまで増えた。今回、ジョーンズHCが指導をしたことで、注目を集めてさらなる部員の増加による単独校での試合出場にも期待が高まる。