猿渡県議の活動レポート

重要課題、介護職員確保のための意見交換会

 猿渡久子県議(日本共産党)は、7月県議会一般質問と福祉保健生活環境委員会で、放課後等デイサービスなどでの人材確保について質問。8月下旬に介護職員人材確保に関するアンケートを実施した。市内の高齢者・障害者の施設や訪問・就労継続支援・放課後等デイサービス・デイサービス・生活介護などの事業所98ヶ所に郵送し、39事業所より回答を得た。
 ▽「介護職員数は足りていますか」の問いに「少々不足している」と「かなり不足している」の回答合計は77.2%。また、多くの事業所が複数の方法で募集しているにもかかわらず、3名以上不足しているとの回答の合計は43.2%。又、求人募集に様々な努力をしているもののなかなか面接に至らず、中には1年以上1人も応募が無かったという事業所もある。コメント欄に「人手不足が支援員の質の低下を招いている」「加算に加え他の対策を導入して欲しい」など多くの意見があった。
 このアンケート結果を受け、10月18日、障がい児者の事業所を中心に関係者・当事者10名と大分県の障害福祉課長・高齢者福祉課長らとの意見交換会を実施。日本共産党の堤栄三県議(大分市選出)と猿渡久子県議(別府市選出)、美馬恭子別府市議が同席した。介護職員人材確保に関するアンケート集計、アンケート実施先事業所からの意見、他県の取り組み事例の資料を配布した。
 参加者は、「配置基準がどんどん厳しくなったため、なかなか人材が見つからない。指導したくてもやめられては困るため、指導しづらく質が下がってしまう」「介護の仕事のやりがいや楽しさを伝え、イメージアップを図っていくことが必要」「きょうされんのアンケートでは、仕事にやりがいを感じている人が93.7%あるが、5年後もこの仕事を続けたいは50.5%、続けられないは13.3%、改善課題の1位は給与水準等の改善、との回答」などの声が上がった。
 大分県は「厚生労働省によると、介護が必要な方に対し介護者が2025年には全国で約34万人、大分県内では1600人不足する」「いろいろな方が参入してきて規制が厳しくなっているが、まじめな人が不利益をこうむらないようにしなければならない」などと解説。
 「給与水準の引き上げについての現場と行政の思いは同じ。一緒に考えあいたい。福祉職場の給与水準の引き上げは大分県内の経済活性化になる」「家族が介護しなければならなくなったら、経済にマイナス。ゼロから一緒に作り上げていきたい」との意見に県の担当課長は「思いはひとつだ。ご意見や状況を肝に銘じて今後の施策に生かしていきたい」と応じた。

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