JA共済連と早稲田大学がコラボ

農業祭では別府公園で別府リハビリテーションセンターの
トマトを販売しながらアンケート調査をする学生
ひじ産業まつりで考案したカボチャを使ったスイーツを販売

 全国共済農業協同組合連合会(JA共済連)が早稲田大学に提供する寄附講座「農からの地域連携」がこのほど、大分県内で行われた。大学生が県内の団体と連携して「農」を起点に地域の魅力を発信する。
 同講座は、JA共済連と早稲田大学が平成24年度から講義型と実習型の講座を実施しており、大分県では平成30年度から豊かな自然と文化を有する大分を舞台に、3年かけて「農」が持つ多様な機能や価値観を活かした新たなまちづくりに挑戦している。受講生は33人。
 2年目となる今年度は、前年度から協力しているGAP(旭日地区発世界農業遺産旭日プロジェクト=地域資源のため池を利用した農業や文化の魅力を後世に伝えて地域振興に寄与することを目的とした市民プログラム)、JAおおいた、農協共済別府リハビリテーションセンター、JAべっぷ日出、大分短期大学、国東市と連携して6つのプログラムを、都会に住む若者の視点から、地域の特色を活かした新たな可能性について考察してきた。
 10月26、27日は別府公園で開催された、大分県農林水産祭で別府リハビリテーションセンターで農園訓練を用いて育てられたトマトを一緒に販売しながら、購入した人にセンターのことをどれだけ知っているか、アンケート調査を実施した。センターの存在は知っていても、内容についてはあまりよく知らない人もいて、学生が説明するなどしていた。
 11月2、3日は、日出町中央公民館で開かれた「ひじ産業文化まつり」に参加して、JAべっぷ日出がブランド化に力を入れている、日出産のカボチャを使って、かぼちゃみたらし団子、かぼちゃキャラメル団子、かぼちゃドーナツの3品を開発し、ブースで販売した。
 文化まつりの参加者に試食をしてもらい、歯ごたえや甘さなどを聞き取り調査。食べた人は「ちょうど良い甘味だった」「美味しい」と好評だった。
 農業祭での活動に参加した松波亮さん(21)=社会科学部3年=は「大学の授業で農協リハビリテーションセンターと協力して、農をテーマに連携しました。地域とセンターの橋渡し役になれればと思う」と話した。
 普段は東京で学び、地元ではない学生だからこそ見えるもの、気づけるものがある。体験型のプログラムを通じて、観光振興や地域貢献を図っていきたい考えだ。

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