漢字をジェスチャーで楽しく学ぶ

人の形からできた漢字を自分たちで体現

 学校法人立命館(京都府)と立命館大学白川静記念東洋文字文化研究所主催の「大分漢字探検隊・漢字ジャスチャー大会~人のかたちからできた漢字~」が17日午後2時、京町のAPUプラザオオイタで開催された。市内外の親子約40人が参加した。今日新聞社な後援。
 白川静氏(1910~2006年)は、漢字の成り立ちについて、独自の考えを唱えた人物。漢字の始まりの甲骨文字(カメのお腹の甲やウシ、シカの骨に刻まれた文字で、王様が占いをした記録)や金文(青銅器に刻まれたまたは鋳込まれた文字)を研究して、漢字に多く含まれている「口」の文字は神への祈りの文を入れる箱を表す形ではないかと考えて、それを「サイ」と名付けて、文字解読を行った。
 漢字探検隊は、多くの人に漢字の楽しさを知ってもらうと全国で開催されているもので、今回で208回目。毎回、テーマを決めて実施されている。大分での開催は初めてで、今回は人の形から出来た漢字をテーマとした。
 講師の久保裕之立命館大学衣笠キャンパス地域連携課漢字教育士が、漢字の歴史について「漢字は約3千年前に出来ましたが、約4千年には楔形文字とかもありましたが、形は変わっても今でも使われている文字は漢字だけ」などと説明。実際に子どもたちに人文字を作ってもらい、何の文字を表しているのかを当てるジェスチャーをチーム対抗で行った。「走」の文字では、走るポーズをしたり、「友」では握手をして友情を表したりとみんなで試行錯誤しながらゲームで楽しく漢字を学んだ。
 大分市から参加した寺坂彬さん(7)は「漢字が好きで、お母さんに誘われて一緒に参加しました。ジャスチャーを発表する時には、初めての子と一緒にやったので緊張しましたが、出来て良かった」と話した。

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