恒松氏の辞任届受け臨時的総会

新しく会長に決まりあいさつをする久保氏
恒松氏の処遇について話し合った総会

 別府市農業員会は、会長を務めていて農地転用に絡む贈収賄事件の疑いで、処分保留となっている恒松直之氏(72)から、会長及び農業委員の辞任届が提出されたことを受けて、19日午後2時から、市役所で臨時的な総会を開き、対応を協議。恒松氏の会長及び委員辞任に同意をし、新会長に久保賢一氏(68)=3期目=を全会一致で決めた。
 恒松氏を巡っては、7月から体調不良を理由に総会をはじめ、委員会の職務遂行に対し、委員から処遇について総会を開くように要望があったことを受けて、総会開催日程を協議していたところだった。15日付で委員会に会長と委員の辞任届、市長宛てに委員の辞任届が提出された。
 総会では、会長及び委員辞任について委員1人ひとりから意見を聞き全員から「7月から総会にも出ておらず、いろんな農業委員としての職務が出来ていない。本人の意思をくんで、辞任で良いと思う」という意見が出た。
 会長が不在となったことで、引き続き、新しい会長を指名推薦で決め、久保委員が選任された。任期は委員の任期満了となる来年7月19日まで。
 久保会長は「身の引き締まる思い。農業委員の使命を再確認して職責を果たして、信頼回復に努めたい」と述べた。12月の総会時には、コンプライアンス研修を行うことや倫理規定を作ることなども決めた。会長職務代理者には、これまでと同じ浜川和久氏が続投することになった。
 総会終了後、記者の質問に応じた久保会長は「まだ捜査中だが」と前置きした上で「市民や農業関係者に大変なご心配とご迷惑をおかけして、深くお詫びします」と頭を下げた。「職責の重要性を再認識して、委員一丸となって職務に精励していきたい」とした。
 委員の辞任には、農業委員会と任命権者である市長の同意が必要で、委員会では総会で同意をした結果をすみやかに長野恭紘別府市長に報告。また、久保会長は総会終了後、長野市長を訪れて会長に就任したことを報告した。
 その後、長野市長は委員の辞任に同意して「今後、農業委員会が、新しい体制のもと市民に信頼され、農業の発展に寄与されることを期待します」とコメントした。
 後任の委員補充は行わない方針。

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