宮園淳(みやぞの・すなお)さん=元陸上自衛隊別府駐屯地第111教育大隊長=、かねて病気療養中のところ15日午後5時7分、94歳の天寿を全うした。宮園さんは大正14年鹿児島県の出身。昭和18年旧陸軍士官学校59期。終戦とともに帰郷。このあと警察予備隊入隊、陸自へ。昭和32年から13年間、「空の神兵」で知られる千葉県習志野市の第1空挺団に勤務。自らの技能練成に加え、空挺レンジャー課程の教官をつとめ、我が国が誇る超エリート部隊草創期から人材教育につとめた。このあと東千歳駐屯地を経て昭和47年当時野口原にあった陸自別府駐屯地へ転属。第111教育大隊長に。その教育方針は自衛官としての名誉をうたい▽不測の事態に備え万全の体制を確立する▽重大事故の絶無を期すと、常に「有事即応」を掲げ、「よりよい人間関係構築のため明朗な隊風の確立」を申し合わせた。薩摩隼人の気風を備えた武人肌の人だが、勤務を離れると新隊員、ベテランと分け隔てなく接し、隊員の人生相談は親子の情を持って接した。通夜は17日(火)午後7時から、告別式は18日(水)午後1時から。いづれもプリエール天寿の杜にて。喪主は長男で、元別府署知能犯担当の哲郎(てつろう)さん。