山西義政(やまにしよしまさ)イズミ名誉会長、死去

山西義政
(やまにしよしまさ) 氏

 山西義政氏(やまにし・よしまさ=、イズミ名誉会長)は、1日、97歳の天寿を全うした。
 山西さんは大正11年9月1日、広島県大竹市に生まれる。20歳で海軍に入隊し、当時世界一といわれた潜水艦「伊四百型」に機関兵として乗艦。オーストラリア沖ウルシー環礁への出撃途上、西太平洋上で終戦を迎える。戦後、広島駅前のヤミ市で商売の道に進む。昭和25年、衣料品卸山西商店を設立。同36年、いづみ(現イズミ)を創業し、代表取締役社長に就任。同年、スーパーいづみ1号店をオープン。平成5年、代表取締役会長。同14年、取締役会長。令和元年6月より名誉会長。西日本各地に「ゆめタウン」を展開し、一大流通チェーンを築いた。
 ゆめタウン別府の誘致の是非を問う、平成15年の「出直し市長選挙」時には自ら別府入りして、大型商業施設の魅力、そこから発信する地域経済の発展策を市民に伝えた。
 あわせて「戦後、原爆の焼け野原の広島に別府、亀川から妻、千恵子が嫁に来てくれました」と語り、別府に対する愛着もその原動力となり、19年11月29日オープンを迎えた。
 別府店誘致に向け陣頭指揮に立った浜田博前市長は「中心市街地活性化の一助にと、イズミの絶大なる支援を得て実現した。苦労の連続だったが、現在では地元企業の一員として大きく育ってくれた。山西さんの情熱に改めて感謝。心よりご冥福をお祈り申し上げます」と弔意を伝えている。
 なお、通夜ならびに密葬は近親者で済ませており、後日お別れの会を予定している。

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