「出前大分県議会」を別府で初開催

地域活性化に取り組む団体などと意見交換を行った

 大分県議会は、開かれた議会を目指して地域に出かけて意見交換をする「出前県議会」を行っており、「議員と語ろうイン東部地域(別府市)」を27日午後2時半、豊泉荘で開催した。平成17年度から実施しており、今回で20回目。別府市での開催は初めて。テーマは「観光都市別府のまちづくり・振興について」。
 県議会から、麻生栄作議長をはじめ、広報委員会、各常任委員長、地元選出議員ら19人が参加した。麻生議長は「別府で初めての開催。届かない部分の声が拾えればと思う。別府は躍動的に生まれ変わろうとしている。地域の誇りの1ページを築ければと思う」とあいさつをした。来賓として長野恭紘別府市長が祝辞を述べた。
 別府で活動をしている4団体、個人1人が意見発表を行い、意見交換を行った。山則正幸亀川さんもく会会長が「亀川地域の活性化・さんもく会の挑戦」、津國芳清緑丘校区青少年育成協議会事務局長が「『どんど焼き』と子どもたちの郷土愛育成」、フリーパーソナリティーの荒金由希子さんが「別府市の今とこれから・若者の思い」、杉本孝生SIC合同会社代表社員が「ソーシャル・サテライト・オフィス(SSO)構想~別府のまちづくりをJOB(仕事)から変える~」、佐藤正敏NPO法人別府八湯温泉路名人会理事長が「別府八湯温泉路名人会の役割」と題してそれぞれ発表。
 杉本さんの掲げるSSO構想は、閉校となった県立別府羽室台高校の跡地を活用して、サテライトオフィスとして校舎に企業誘致を行う案。旧羽室台高校は、災害時には地域に開放することも可能だが、現在は県教育委員会が管理している。長野市長からも「学校施設以外で使った場合は、補助金を返さないといけないとか閉校以来手入れがされていないので、活用するにもかなりのお金がかかるなど、活用を別府市に任せてもらっても、ネックになる部分がある」として、県議会の後押しを求めた。県議からは「廃校を活用した事例は県内でもある。県の長期総合計画にもコミュニティ政策は入っている」「取り組めればいいなと思う」などの意見が出た。
 最後に、広報委員長の土居昌弘副議長が「地域活性化は、人と人との交わり、関わり、熱量が重要だと感じた。皆さんの声をよく聴いて、県政に反映させていくのが、我々の役割だと思う。県議会も別府の取り組みを全力でバックアップしていきたいと思う」と述べた。

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