第56回くらしの中の竹工芸展

県知事賞を受賞した大橋重臣さんに表彰状が贈られた

 「竹・ルネサンス」実行委員会(岩尾一郎会長)は「第56回くらしの中の竹工芸展」を28日から、別府市竹細工伝統産業会館で開催している。
 開催初日の28日午前10時から、同会館2階で表彰式が行われた。今回は72人が121点を出品した。
 表彰式で、県知事賞の大橋重臣さん(46)=朝見在住、伝統工芸士=に県商工労働部商業・サービス業振興課の佐藤仁課長から表彰状と盾などが贈られた。また、別府市長賞など13賞にもそれぞれ表彰状と盾が贈られた。
 主催者を代表して、岩尾会長が「暮らしの中に密着した製品であるか、作品であるかに重きを置いた作品展です。生活の中で使われて使い手に喜びを与えられるか、それに対して作り手の気持ちが一番踊るような作品が選ばれたと思います。今後もますます精進をして下さい」と式辞。
 来賓を代表して長野恭紘別府市長が「竹工芸は、県内唯一の伝統工芸品で、別府では市民の生活に密着したものです。別府で育った竹で、別府で学んだ皆さんが創作活動をして、その作品が世界中で発表される夢を見ながら、竹産業の発展に汗をかいていきたい」と祝辞。
 また、受賞者を代表して大橋さんが「この受賞を糧に、別府竹細工の素晴らしい伝統を踏襲しつつ、新しい時代に即した作品の制作に邁進していきます」と謝辞を述べた。
 表彰式終了後、1階の展示室で各賞の講評が行われた。
 県知事賞を受賞した大橋さんは「まさか、受賞できると思わなかった。これからも頑張らないといけないと感じています。海外に対しても、暮らしの中に入れる作品を作っていきたい」と話した。
 各賞の受賞者と作品名は、次のとおり。(敬称略、カッコ内は作品名)
 ▽大分県知事賞=大橋重臣(組花籠 花菱)▽別府市長賞=本間浩一(海鼠)▽別府竹製品協同組合理事長賞=近藤雅代(竹モビール「Flow」)▽別府竹製品卸商業組合理事長賞=古賀正慎(ふた付き八つ目かご)▽別府市議会議長賞=遠藤元(縁)▽大分県竹産業文化振興連合会会長賞=佐藤美樹子(縷縷たる)▽別府商工会議所会頭賞=後藤洋司(鍋敷き「馬齢」)▽別府市観光協会会長賞=岡田晃(黒竹組一輪―花鳥風月―)▽大分合同新聞社社長賞=安部たつこ(巻六目バッグ)▽大分みらい信用金庫理事長賞=立石真智子(亀甲買物カゴ)▽クリエイティブ・デザイン賞=野中千恵子(一閑張りかご)▽特別賞(竹・ルネサンス賞)=大橋重臣(組花籠 花菱)、本間浩一(海鼠)。
 なお作品展は2月9日まで。時間は午前8時半から午後5時。3日は休館日で、最終日の9日は午後4時まで。別府市、別府竹製品協同組合、大分みらい信用金庫共催。今日新聞社など後援。

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