新型コロナウイルスの感染は拡大の一途である。発生源の中国は死者2233人感染者7万5千人にのぼった。クルーズ船は陰性と診断された乗客が次々と下船。未曽有の国難にあたり、水際の攻防が感じられる。政府に対する批判はあるが、感染拡大を想定するればある程度の強制力は仕方がない。
ただ許せぬ事がある。弛みきった安倍内閣にあって、森まさこ法務大臣、萩生田光一文科大臣、小泉進次郎環境大臣の3人は、この状況下で選挙基盤の地元に帰り、後援会が主催や協賛する行事に参加していたという。このタイミングで東京を離れるか。内閣構成員は、即座に首相を中心とする危機管理対策本部の構成員である事は言うまでもない。危機管理体制は国家安全保障会議、原子力災害対策本部、各種災害対策などがある。構成員は担当閣僚である。
「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客を見ると、年配の夫婦連れが多い。成功なり齢を重ね、老後に余裕を築いた老夫婦。長い船旅で人生を振り返り、重ねた人生の日々を語りあい、子や孫へのお土産を求めたり、この優良な納税者達のつかの間の幸福。一転して悲劇が襲い、洋上という逃げ場のない隔離施設での日々。このような直面する国家の危機に背を向けて、故郷に帰れるか?高齢の感染者2人が入院先で命尽きた。恐らく家族に看取られる事もなく、無言の帰宅だったのでは。
感染拡大、お隣の福岡県でも発生した。北海道から沖縄まで都道府県によって感染発表が異なる、「〇才代男性」とする北海道。和歌山、福岡、などはより詳細に過去2週間に遡り随時公表するという。この地方格差の根源は厚労省のアイマイな公表ガイドラインにあるという。敵前逃亡する将の下では勇敢な兵は育たぬ。大臣自らは国家国民の犠牲となれ。自民が選挙に臨むスローガンに「常在戦場」とある。
いまここで戦わなければ、いつ国民のために戦うんだ! (陽)