別府大学の特別講座に150人

トークショーに登壇した(左から)飯沼学長、
クニトシロウさん、やくみつるさん、長野恭紘別府市長

 まんが油屋熊八事務局と別府大学は特別講座「油屋熊八の世界から別府の未来を語る」が2月23日午後1時、同大学メディア教育・研究センターメディアホールで開催され、約150人が参加した。
 同講座は2018年9月、別府大学客員教授のクニトシロウさんが絵本「油屋熊八の世界から別府の未来を語る」を出版に合わせてトークイベントを企画したが、台風の直撃で延期となっていた。
 はじめに、まんが油屋熊八事務局を代表して二宮浩さんが「11年前にクニトシロウ先生と知り合い、歴史の著名な人物のマンガを描いています。油屋熊八翁を漫画化したいとの話があり、別府で活動をしてきました。トークイベントが延期になってから1年半、ようやくこの日を迎えることができました。今後も、出来るだけ多くの人の支援を受けながら、活動を続けていきたいと思います」とあいさつ。
 基調講演を、飯沼賢司別府大学学長が「熊八をめぐる文化人たち―観光と文化のあり方」をテーマに行った。
 「別府温泉は多様性である。泉種は一般に10種とされるが、別府には9種ある。湯の利用も入湯では個人の内湯、共同湯、宿の湯があり、そのほか蒸し湯、地獄見学、湯の花正さん、地獄蒸し、湯煙景観、地熱発電など。宿も、湯治宿、旅館、ホテル、国際ホテルなどがある」と説明。
 日本での最古級の温泉「道後温泉」のもとは、大分速見の湯であると「伊予国風土記」に記載されているとし「別府と伊予(愛媛)の温泉は、地下でつながっている。別府は今でも伊予出身の人が多い。別府は、外からやって来た人々が価値を見出し、その魅力をアピールし、別府を日本最大、そして世界最大の温泉に押し上げた」と語った。
 そのほか、一遍上人、新しき一遍「油屋熊八翁」などについても説明した。
 トークショーは、飯沼学長がコーディネーターを務め、漫画家のクニトシロウさん、漫画家でコメンテーターのやくみつるさん、長野恭紘別府市長がパネリストを務めた。
 途中、クニトシロウさんが油屋熊八翁をホワイトボードに描くなどしながら、パネリストの3人は温泉を絡めながら別府の未来について語った。

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