八幡朝見神社(神日出男宮司)は「温泉感謝祭」と「新型コロナウイルス感染症流行鎮静祈願祭」を1日午前11時、同社で執り行い、神職のみで斎行した。
戦後から行ってきた温泉まつり開会奉告祭だが、今年は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、「令和2年度第106回別府八湯温泉まつり」が延期となった。その影響で開会奉告祭も延期となったが、温泉神社を合祀し、別府温泉の総鎮守となっている八幡朝見神社が今回は独自に感謝祭に踏み切った。
神職6人が神事を執り行い、御祭神に別府温泉を献湯し、神宮司が祝詞を捧げ、玉串奉奠。
神事を終えた神宮司は「今年は温泉まつりが延期になったが、神社としてはこの一年間の温泉の恵みに感謝することは外せない。温泉神社の御神霊と朝見神社の氏神様に『一年間よろしくお願いします。温泉の恵みに感謝します』という気持ちを込めて祝詞を読み上げさせていただきました」。
新型コロナウイルス鎮静祈願祭について「神社本庁から、祈願祭をするように要請を受けています。早く治まってくれないと、八百万の神様が創ってくれた大和の国日本が崩壊するのではという危機感もあります。心を込めて、朝見神社の大神様に祈願しました」。
温泉まつりについて「本当は行いたい。従来であれば、御神火を採火して扇山に火を放ち、火の神様、温泉の神様に感謝する。しかし、このような状況ですので、朝見神社独自に感謝祭をしました。一日も早くもう一度『開会奉告祭』をという願いがある。そのときには声が続く限り、祝詞を捧げたい」と熱っぽく語っていた。