広瀬勝貞大分県知事は14日に行った定例会見の中で、東京都や大阪府などの緊急事態宣言区域の感染拡大が止まらず、特に隣接する福岡県における感染者の急増は憂慮され、大分県においても予断を許さない厳しい状況が続いているとして5月6日までの間、海外渡航並びに緊急事態宣言区域への不要不急の移動を自粛するように県民に呼びかけた。
海外から帰国・入国した人ならびに緊急事態宣言区域から帰県・転入した人については、2週間不要不急の外出を自粛するとともに健康観察を行い、感染が疑われる場合には、最寄りの保健所に速やかに相談すること。「3密」(密閉、密集、密接)が重なる場所を避けることを改めて注意喚起。
特に、3つの条件がより濃密な形で重なる繁華街の接客を伴う飲食店等への出入りを避けるとともに、その可能性が高い人混みへの不要不急の外出や、イベントなどへの参加についても自粛することを求めた。
県立高校の大分・別府・中津などを中心に、実施している時差通学について、JR列車内や駅構内での通学時間帯の混雑を緩和するため、生徒の利用する便を分散させるとともに、大型バスによる輸送を行う。県立特別支援学校は、個々の児童生徒の障がいの状況に十分配慮しながら、今月中に再開。ただし、別府支援学校石垣原校については、引き続き関係する医療機関と十分協議を行った上で再開時期を決定するとした。市町村立及び私立の小中学校等についても、地域の実情に応じて適切に対応するように要請する。
経済対策については、国の動向を注視して情報発信をしながら、県民への自粛要請により影響を受ける事業者への相談窓口(コールセンター)を新たに設置することを発表。商工団体などの関係機関の協力を得ながら、伴走型で支援を行うとした。
また、事業を継続している各事業所に対して、感染拡大防止を徹底するよう、引き続き①事業場内及び通勤・外勤時の感染防止のための行動(手洗い、咳エチケット等)の徹底②在宅勤務(テレワーク)や時差通勤、自転車通勤の積極的な活用③事業場の換気等の励行④発熱等の風邪症状が見られる労働者への出勤免除(テレワークの指示を含む)や外出自粛勧奨⑤出張による移動を減らすためのテレビ会議の利用等ーを要請した。