県猟友会が志高湖で鳥獣供養祭

鳥獣供養祭で冨田能範会長が玉串奉奠を行った

 大分県猟友会(冨田能範会長)は第44回猟友鳥獣供養祭を17日午前11時、志高湖で行い、27人が出席した。
 火男火売神社の加藤兼司宮司が神事を斎行し、祝詞を読み上げた。冨田会長、来賓の大分県東部振興局農山漁村振興部森林管理班課長補佐(総括)の姫野光雄さん、中野修治・別府警察署生活安全課係長、河野伸久別府市農林水産課長らがそれぞれ玉串を捧げた。
 冨田会長が「昭和51年に供養塔を建てて、ほぼ毎年、供養をしている。高齢化が進んでいるが、会員は増えている。しかし、70歳以上が全体の30%を超えた。そのため、後継者の育成が必要となっている。育成しながらイノシシやシカの捕獲数を増やさないといけないので、皆さんのご協力をお願いします」とあいさつ。
 来賓の姫野課長補佐が「県では『狩猟者確保』『捕獲』『集落環境の予防』『獣肉利活用』の4つの柱を掲げています。被害額が平成26年は2億7千万円だったが、今は2億円以下となっています。令和6年には1億5千万円以下を目標にしています。皆さんのご協力をお願いします」。
 中野係長(課長代理)は「昨年4月に別府署に赴任してきましたが、一年間、狩猟における事件や事故はありませんでした。銃や罠を使っての狩猟は、一歩間違えれば人の命にかかわります。今後ともご協力をお願いします」。
 河野市農林水産課長は「鳥獣の活動範囲が拡大しており、市街地周辺でも出没が確認されています。被害防止への取り組みが持続できているのも、皆さんの尽力のおかげであり、重ねて感謝申し上げます」。
 志高湖を管理する志高湖事務所の矢野秀樹・市綜合振興センター第2事業課長は「皆さんのおかげで、キャンプ場にイノシシやシカが出たという苦情はありません。志高湖を管理している私たちにとって、ここは聖地です。これからも環境整備に尽力しますので、今後ともよろしくお願いします」とそれぞれあいさつし、供養祭は終了した。
 別府市では昨年度、イノシシ686頭、シカ992頭の計1678頭を捕獲しており、5年連続で1500頭を超えている。

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