別府市は4月30日から、不織布マスクを市内の医療機関や福祉施設等に20万枚の配布を始めた。マスク不足が続く中、50万枚を調達し、第1弾として届いた20万枚を配った。
20万枚のうち14万枚を市内の医療機関、歯科医院、薬局、妊婦246カ所に、6万枚を放課後児童クラブや私立認可保育所、認定こども園、高齢者福祉施設、児童養護施設など114カ所に5月初旬までに配布する。
長野恭紘別府市長は28日の定例会見の中で「市民の命や健康を守るため、最前線で働く医療や福祉関係者の皆さんに、別府市民とともに心から感謝と応援の気持ちを伝えたい」と話した。
30日午後1時15分頃、堀田にある高齢者福祉施設「一燈園」を中西康太福祉共生部長らが訪れ、特別養護老人ホームの加﨑義啓施設長に50枚入り10箱を手渡した。また、長野市長名で「わずかですが、施設内等で有効に活用してもらいたい。今後も、厳しい状況が予測されますが、必ずや終息の日は訪れます。それまで、市民の皆さんと行政が1つとなってこの難局を乗り越えていきたい」とのメッセージが添えられた。
加﨑施設長は「1月ぐらいから新型インフルエンザが流行するので、それ用にマスクは購入して大事に使ってきました。今回のようなことになり、万が一の時には、使い捨てマスクは必要となるので、職員は布マスクを使ってしのいでいる状況。先が見えない中、マスクも少なくなっていたので、とても助かります。職員にも、日頃からちょっとした体調の変化も報告するようにしているし、現在は入所者と家族の面会も禁止して、予防を徹底している」と話す。家族には、入所者の様子がわかる写真を送るなどして、近況報告をしているという。