大分みらい信用金庫の景況調査

 大分みらい信用金庫(森田展弘理事長)は、今年1~3月の景気動向調査を公表した。対象は、大分県、福岡県内の215事業所。総合業況DIはマイナス14・9で、前期比17・7ポイント下降した。
 DIは、各種質問項目で上昇(改善)したとする事業所の全体に占める割合と下降(悪化)したとする事業所の割合の差を分析したもの。
 地域別では、別府地域はマイナス28・6で、前期比21・9ポイント下降した。製造、小売、卸売、サービス、建設、不動産の6業種のうち4業種で大幅な下降がみられる。新型コロナウイルス感染症の対策で全体的に自粛傾向にあることが影響しているとみられる。
 業種別での総合DIは、製造業DIはマイナス16・1、前期比16・1ポイント下降、前年同期比3・2ポイント下降。小売業DIはマイナス18・3、前期比18・3ポイント下降、前年同期比9・9ポイント下降。卸売業DIはマイナス32、前期比28ポイント下降、前年同期比40・3ポイント下降。
 サービス業DIはマイナス20、前期比23・3ポイント下降、前年同期比16・7ポイント下降。建設業DIは18・1で、前期比4・5ポイント上昇、前年同期比13・7ポイント下降。不動産業DIは0で、前期比11・7ポイント下降、前年同期比23・5ポイント下降となっている。
 経営者からは「新型コロナの影響で受注が減っている」「最近、受注が減少傾向にあるため、売上や利益ともに減少傾向にある」「需要が減少して、赤字が続いており事業継承の岐路に差し掛かっている」「新型コロナの影響が今後も広がっていくかもしれないと心配している」といった不安の声が多くあった。
 一方で「新しい事業を展開しており、今後はそちらに力を注ぐ」「コンビニへの納入が決まり、その他のメーカーや小売業者にも積極的にセールスを行いたい」との意見もあった。
 1~3月は新型コロナの影響が少しずつ出てきており、4月以降はさらに厳しい経営状況に陥っているため、さらに景気の悪化が予想されている。

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