長野恭紘別府市長が4月28日の定例会見で、KDDI株式会社がデータを提供して調査した全国主要観光地における人の流れの推移で、JR別府駅周辺が21・2%増えているとされたことに「実態と違う」として、内閣官房に実態に見合った結果を公表するように求めた問題で、調査結果を掲載したホームページから削除されたことが確認された。
市は、別府駅の利用者は激減していることや別府駅周辺には住宅街もあり、市民が外出自粛をしていることが増加という結果につながったのではないかと見ていた。
データについて、内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室に対して、公表データの範囲と調査方法について確認したところ、データは別府駅周辺から上人ケ浜公園周辺までの範囲で、auスマートフォンの位置情報ビッグデータによる情報であることが分かった。また、別府駅の乗降者数は継続して非常に少ない状況であり、データにある「別府駅周辺」はほとんどが住居エリアであり、別府市全体をみても観光施設と住居が混在していることなど別府の地域特性等について説明をして、掲載精査の依頼をした。
内閣官房がKDDI側と協議を行い、当初は「別府駅周辺は精査中」との表示をしていたが、7日に確認したところ、掲載が削除されていた。改めて内閣官房に問い合わせたところ、「データ供給元であるKDDI等と協議した結果、別府駅周辺は居住者が多く、本調査には馴染まないと判断したため、公表の対象地域から外した」との回答があったという。