APU卒業生が第2の故郷へ

卒業生から届いたマスクの一部を別府市に寄贈した

 立命館アジア太平洋大学(APU)は21日午後5時半、卒業生から届いたマスク6500枚を出口治明学長が市役所に持参をして別府市に寄付した。
 APU卒業生で中国出身の張思奇さん(2004年卒)を中心に劉洋さん、李正楊さん、上海校友会、北京校友会、大分市の株式会社スズキの鈴木清己代表取締役社長が協力してマスク2万枚を中国国内で確保。うち、郵送の枠が確保できた1万枚が21日にAPUに届いた。寄付者の意向を反映して、2万枚のうち6千枚をそれぞれ大分県と別府市に、残りをAPUで使用することにした。「一刻でも早く、まずは別府市に」と出口学長の意向で届いたその日のうちに別府市に持ってきた。
 また、それとは別に、中国出身で起業をしているペン・クレアさんと同じ会社で働くファン・キミさん、スー・ランランさんの3人もマスク千枚をAPUに寄付。うち500枚を別府市に寄贈した。
 出口学長はマスクが寄贈された経緯や現在の大学の現状について説明。「学生の所在確認で返事きた3分の1は別府に住んでいるが、新型コロナの影響でアルバイト先が休業になるなどして、アルバイトがない状況もある上、海外からの送金も難しい現状。さらに、海外にいる学生が戻ってくることが出来ず、借りているアパートの家賃を払うこともできないケースが考えられる。大学としても、授業料の延納などに取り組んでいるが、大学だけで出来ることは限りがある。学生たちのために、知恵を貸していただきたい。開学20周年で11月に世界から卒業生を集めてイベントを企画していましたが、こういう状況ですので、来年秋ぐらいに延期したいと思っています」と述べた。
 長野恭紘別府市長は「マスクは相変わらず不足しているので、ありがたい。本当に困っている人に届けたい。校友会の皆さんにも、機会があれば直接お礼を言えればと思います。学生は別府の将来にとっての宝。何か手助けできることがあればと思う」と話した。

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