明星小学校(森日出夫校長、293人)は、臨時休校が続く中、11日からオンライン会議ツールZoomを利用した、遠隔授業を全学年で行っている。学びの継続と生活リズムの構築が目的。
明星小学校では、3月2日から臨時休校し、4月に入って8日に始業式、9日に入学式を経て短縮授業をしていたが、県からの要請を受けて17日から再び臨時休校している。来週から、時間を短縮して学校を再開する予定にしているが、その間、子どもたちの学びの機会を確保するため、準備を進めてきた。
各家庭にアンケート調査を行い、インターネット環境や使用できるタブレット、パソコン、スマートフォンなどの台数等を聞き取り、必要な家庭にはタブレットを貸し出した。
画面越しのため、子どもたちにいかに分かりやすく伝えることが出来るか、教諭も研修を積み重ね、教材を作るなどして準備をしてきた。テスト送信などを繰り返して全校一斉での遠隔授業開始にこぎつけた。
まずは健康観察からスタート。教諭は2人1組で子どもたちの様子を見ながら、交代で授業。各学年の教室ごとにパソコンの前に座り、問題を出した。マスクをつけていては口元が見えにくいことから、フェイスシールドをするなど工夫をする姿も。1回につき30分程度の授業を3時間目まで行った。また、ネット環境がないなどの児童は学校に来て、別の教室でパソコンなどの画面を見ながら同じように授業を受けた。
1時間目は午前9時から始まり、国語、算数、社会の授業が行われた。1年生は国語で教諭が早口言葉を教えた。子どもたちが教諭のあとに復唱して、その様子を見ながら「もっと大きく口を開けて」と指導。3年生は掛け算や割り算を勉強。「わかる人」と教諭が声をかけると、児童は元気よく手を上げていた。オンライン会議ツールは、双方向に会話が出来ることが特徴で、教諭は児童に声をかけながら授業の進捗状況を図っていた。
森校長は「大切なことは、短い時間でもつながりを持つことだと思う。色々なツールを検討した結果、これが良いということになった。限られた時間の中で、ていねいに指導することは難しいが、双方向でやれるという強みはある」と話した。
14日には新型コロナウイルス感染症の緊急事態宣言の解除が行われることが見込まれ、公立学校では18日から分散登校を開始することにしている。