別府大学の円城寺さん「鉄輪の記憶」展

昔の鉄輪の風景を紹介する写真展を開催中の円城寺さん

 地元と旅をする人と地域の交差点「スクランブルベップ」が鉄輪にオープンし、第1号企画「鉄輪の記憶」写真展が30日まで開催されている。「第3回蒸し通りずむ」の一環。
 湯治宿ひろみやの隣の倉庫を改修した小さなスペース。ヒト、モノ、コトをかき混ぜてアイデアを生み、飛び立つまでを応援するチャレンジショップ。
 写真展を行っているのは、別府大学文学部史学・文化財学科2年生の円城寺健悠さん(19)。円城寺さんは佐賀県出身で、祖父の戦争体験の話を聞き、歴史に興味を持ったという。大学では、アーカイブスを学ぼうと探したところ、そういった学科があるのは全国で2大学しかなく、そのうちの1つである別府大学に入学したという。「学ぶうちに、別府の歴史的な魅力を後世に残していきたいと思った。古い写真や絵葉書などは、持っている人が亡くなってしまうと捨てられてしまう可能性がある。それを引き継いで、伝えていきたい」と笑顔で語る円城寺さん。
 写真展は地元の人など多くの人に協力してもらい、明治以降のものを中心に集めた。現在との比較写真もあり、町の移り変わりが分かる展示になっている。
 「建物の写真も良いのですが、個人的には、普通の人の日常が映り込んでいるような写真が好きです。地元の人でも知らないことがあったり、昔の様子を教えてもらうことがあったりして楽しい。多くの人に見てもらいたいです」と展示を通じて地域の人との交流を楽しんでいる。また、会場には円城寺さんが通っている別府大学の歴史も紹介されている。
 スクランブルベップは、1カ月単位で5万円貸し出す。問い合わせは代表の菅野さん(onsen.wakipedia.s@gmail.com)へ。

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