北部中学校で福祉教育を実施

徳田弁護士が障がいのある人等への人権について話をした

 別府市社会福祉協議会と一般社団法人福祉フォーラムin別杵速見地区実行委員会は11日午前9時40分から、市立北部中学校1年生約90人を対象に福祉教育を行った。「別府っ子応援事業」として、平成30年度から幼稚園や小中学校で訪問ワークショップを共同開催している。
 障がいのあるなしに関わらず、自立した個人がお互いにその存在を認め合い、関わりを大切にしながら生きていく「ともに生きる」という考え方を大切にし、技術や知識を覚えるだけでなく、生きることやいのち、障がい、老いなどについて考えてもらうきっかけづくりが目的。
 盲導犬との触れあいや障がい者スポーツ体験、講演などを行っており令和元年度は12回実施した。
 今回は、新型コロナウイルス感染症予防対策として1クラスでの講演を他の3クラスがオンラインで聴くという形式をとった。講師は、徳田靖之弁護士で、テーマは「障がいのある人への人権について」。
 徳田弁護士は、中学生の時に出会った発達障がいを持つ同級生とのことを振り返り「最初は、彼のことを『かわいそう』だと思い、自分が役に立つことは何でもしてあげたいと思っていた。ある日、街中ですれ違った大人が『小人だ』と彼を見て言ったことに、私は腹を立てて彼を見ると、彼は笑っていた。『そんなことで腹を立てていては、今日まで生きてこれなかった』と言われ、それまで彼がどれほど悔しくて悲しい思いをしてきたかを知った。人として強い人だった。彼からいろいろなことを学び、人として成長が出来たと思うし、出会ったことで弁護しになろうと思った」と話した。
 また、実際に起きた学校でのいじめにより命を絶った生徒の話をし「全員が自分がいじめられるのが怖くて、その生徒の葬式ごっこにメッセージを書いて参加してしまった。最初に『そんなこと止めろよ』と言うのは勇気がいるので、難しいかもしれないが、勇気を出して声をあげた人を支える人になってほしい」等と話し、回りの人が理解して支えることで、命を絶つ子どもや障がいのある人の手助けになることを訴えた。
 生徒を代表して、髙橋理子さん(13)が「いじめられている人がいたら、声を出せる人になりたいと強く思いました」と感想を述べた。

コメントを残す