高齢者と障がい者の虐待防止

ネットワーク委員会であいさつをする松本委員長

 別府市高齢者及び障がい者虐待防止ネットワーク委員会(委員長・松本佳織弁護士、18人)の令和2年度第1回委員会が18日午後1時半、市役所で開催された。
 平成31年4月1日から令和2年3月31日までの相談件数の報告が行われた。高齢者虐待の相談件数は68件。内訳は、身体的虐待37件、心理的虐待5人、経済的虐待10件、介護放棄・放任10件、性的虐待1件、セルフネグレクト4件となっている。うち、介護放棄・放任の2件を虐待と判断した。
 相談経路は警察からが23件と最も多く、次いで地域包括支援センター13件などとなっており、複数からの相談があるケースもある。相談時点での要介護状態は、未申請が40件で全体の58・8%を占めている。要介護1が9人、要介護2が6人など。虐待を受けた人(疑いも含む)は女性53人、男性15人。虐待をした人(疑いも含む)は、息子が23件と多く、娘16件、夫15件、妻6件、知人等第三者4件、孫2件、その他4件。ケースによっては、分離保護の対応も行った。
 施設における虐待相談は6件で、いずれも虐待とは認定されなかった。
 障がい者虐待の相談件数は、5件だった。身体的虐待2件、心理的虐待2件、経済的虐待1件の相談があったが、いずれも虐待との判断には至らなかった。
 相談経路は、相談支援専門員が3件、事業所と本人が各1人。虐待を受けた人(疑いを含む)は、女性4人、男性1人。虐待をした人(疑いを含む)は父親と母親が各2人、兄弟姉妹、兄弟姉妹の配偶者が各1人。
 施設における虐待相談は4件で、いずれも虐待ではないと判断された。
 2年度の事業では▽養護者による高齢者虐待の防止▽要介護施設従事者等による高齢者虐待の防止▽障がい者の虐待未然防止のための施策▽早期対応・早期解決のための体制整備を進めるため、研修会や見守り体制の構築、関係機関との連携などを行う。

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