理事３人を名誉毀損で訴える
梅野雅子氏の会長選任は「有効」を主張
別府市観光協会理事の梅野雅子氏が２６日、別府市観光協会の会長選任を巡り、同協会の福島知克理事ら３人を相手取り、名誉毀損で損害賠償を求める訴えを起こした。東はとタクシー２階会議室で、報道陣に説明した。
訴状によると、一般社団法人別府市観光協会における代表理事（梅野氏）に対して、その解任を考えた理事らが「臨時理事会」と称する会合を招集。その会合で梅野氏の名誉を毀損する発言を行い、さらにその内容を記者に伝えて報道させ、代表理事の名誉を毀損した。また「臨時理事会」は無効を訴えている。
令和２年度定時総会が６月３０日、ビーコンプラザで開催され、理事を選任。その後の理事会において、出席理事の賛成多数で梅野氏が会長として再選された。また、これまで務めていた専務理事は再任されず、理事となった。この会長の選任手続きや選任結果などについて、出席理事から異議の申し出などはなく、閉会した。
その後、理事２人が理事会での理事と会長選任、専務理事の不再任を不服として、７月２８日付けで「臨時理事会の開催について」と題する書面を送付。８月６日に「臨時理事会」と称する会合を開催することを通知した。
その際の「臨時理事会」で会長解職の理由として▽６月３０日開催の定時総会における理事などの選任手続き、臨時理事会における会長の選任手続きに違反があり、不当である▽別府駅観光案内所の運営に関して、市観光協会に不利益を与える行為であり、総会に諮っていないことが一般法人法８４条（競業取引の制限）に違反するの表示▽会長職を利用して私利私欲を得ようとしているものであり、会長解職すべきなどとした―配布資料及び発言内容は、臨時理事会の現場にいた人間に対して、梅野氏が同協会を私物化し、法律に定める手続きに違反し、不当に私腹を肥やしているとの印象を強く抱かせるものであり、これに対して、いずれも真実とは異なるとしている。
梅野氏は「私は（再任された）会長と思っている。弁護士と相談し、法的に何が正しいのか確認していく。会長を選任した私たちの理事会では、投票用紙が急に配られた。そのため、挙手か投票かの多数決を取り、１８対１５で挙手に決まった。
この直後の会長選任選挙について、弁護士は２人なので『決戦投票方式』となり、有効と言っている。そのときに『異議』を申し立てなかったのはおかしい。不本意だが、このような形となった」と話している。
８月７日に開催予定だった臨時理事会は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、延期しており、後日、開催を予定しているという。その際、今までの経緯の詳細などを話したいとしている。