別府市議会の予算決算特別委員会(黒木愛一郎委員長)は10日午前10時から、委員会を開いて令和元年度の決算についての個別審査を行った。
質問は、荒金卓雄氏(公明党)、市原隆生氏(同)、美馬恭子氏(日本共産党議員団)、泉武弘氏(行財政改革クラブ)が行った。
荒金氏は、ひとまもり・まちまもりおでかけ支援について実績を質問。阿南剛・高齢者福祉課長が「令和元年度の購入者実数は4836人で、販売冊数は3万1034冊。令和元年度から購入上限を1人6冊から10冊にした」と説明。
荒金氏は「市民ニーズにマッチしていると思うが、紙の回数券をちぎって使うのは手間だという声を聴く。ICカードにしてはどうか」と重ねて質問。
阿南課長は「分かりやすく、利用しやすいものになるように検討したい」と答えた。
市原氏は、温泉発電等対策審議会について、アボイドエリア内での開発に伴う事前審査について質問。
堀英樹環境課長は「平成30年10月に条例を改正して以降のアボイドエリア内での新規掘削を伴う地熱発電の申請はない。条例の改正で新規開発導入が厳格化されたため、参入が鈍化しているのではないかと思う」と答えた。
他にも市税滞納への対応の仕方や企業誘致の実績、橋りょう長寿命化、防災などについても質問をした。
美馬氏は、移住定住政策について、相談件数と移住者数について質問。行部さと子総合政策課長が「令和元年度の相談は136件。移住者数は正確には把握できていないが、令和元年度は25人」と説明。
美馬氏は「ターゲットを明確にしてやるべきでは」と指摘。行部課長は「別府はリモートワークを行うのに魅力的な土地。移住者や関係人口の増加に努めていきたい」とした。
他にも、交通体系や協働事業推進などについても質問をした。
泉氏は、「稼ぐ別府」「儲かる別府」について「市長は観光という大きな資源で儲けたものを福祉に回すと言っており、素晴らしい考えだと思う。どれくらい投資して、税収がどれくらい伸びて福祉にいくら回したのか説明するのが当たり前ではないか」と指摘。
奥茂夫産業政策課長は「儲かる別府はスローガンであり、具体的な数値目標はない」と答えると、泉氏は「スローガンに税金を使ってもらっては困る」と具体的な成果の公表を求めた。他にも、旅費におけるマイレージの扱いなどについても質問をした。