立命館アジア太平洋大学(APU)は25日午後3時、ビーコンプラザで2020年秋入学式を挙行した。
秋入学には、日本を除いて55の国と地域から学生が参加。今回新たに加わったのは、ギニアビサウ、チャド、パレスチナ、モーリシャスの4カ国。科目等履修生(非正規生)を含めて日本人学生は54人、外国人留学生は408人の計462人。出席した学生は、代表を務める2人と在校生代表の1人の3人のみ。他の学生は今年春の入学生も含めて、オンラインで参加をした。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響で留学生のうち18人が入学を辞退、65人が来年の春に入学を延期。日本政府による入国制限は続いており、これまでのところ、新入生のうち408人が来日できていない。
出口治明学長が「日本に入国できない学生も多く、オンラインとなりましたが、このような状況下でもAPUを選んで入学してくれた皆さんとこうして入学式を執り行うことができとてもうれしいです。コロナウイルスの影響で授業や課外活動もいくらか制約を受けざるを得ないと思いますが、APUは全力で皆さんをサポートする覚悟です。皆さんを迎えるに当たり、お祝いの気持ちを込めて3つのことを話したい。1つは、18歳や19歳は勉強の習慣をつけるためにとても大事な年齢だということ。一生学び続けるスタートにしてほしい。2つ目は、自分の興味のあること、やりたいことをAPUで見つけて欲しい。3つ目は、友達を作ってほしいということ。人生で一番便りになる大切なものは、友人だと思っています。人生で最も大切なこの3つを、是非、APUで見つけて身に着けてほしい」と式辞。
在校生を代表して、シャフィラ・ヌラリファ・サントンさん(アジア太平洋学部3回生、インドネシア出身)が「価値あるものは簡単に得られるものではない。前進を続けながら、頑張って下さい。皆さんのAPUでの旅をサポートし、応援するために先輩や先生がいます」とエールを送った。
新入生を代表して、東麻起さん(アジア太平洋学部)が「学生が主体となって大学を創り上げていく自由な環境に憧れました。多くの国から学生が1カ所に集まり、本気で議論をし、共に行動し、夢を実現させる。まさにここは1つの国連のよう。多くの国の人々に出会い、目標へ向かって共に行動するためのチャンスを求めて入学しました」。チャダ・アスタさん(大学院・アジア太平洋研究科、インド出身)は「APUは、学びとキャリアを望む人々にとって多くの機会がある場所です。沢山の友達をつくり、その中の1人と結婚もしました。今は、博士号に向かって夢を追い続ける学生としてここにいます。いつか私たちがキャンパスに集まることができて、それを祝う日を心待ちにしています」とそれぞれ述べた。
式終了後は、学生企画としてサークル紹介や歓迎企画動画の上演などが行われた。