12月12日から「梅田哲也イン別府」

作品の紹介などをする梅田哲也さん(右)と山出淳也総合プロデューサー
今後、市内各所に貼られる
梅田哲也イン別府「0滞」ポスター

 混浴温泉世界実行委員会(西田陽一会長)は個展形式の芸術祭「梅田哲也イン別府」の記者発表を16日午前10時、別府市役所レセプションホールで開催した。
 「inBEPPU」は毎年、国際的に活躍する1組のアーティストを別府に招聘し、地域性を活かしたアートプロジェクトを実現する個展形式の芸術祭。今年で5年目。
 今年は、音楽、美術、舞台芸術など複数の分野で活躍している梅田哲也さん(40)=大阪在住=を招聘した。
 作品タイトルは「0滞(ぜろたい)」。“0”は穴、あるいはカウントゼロ、ものごとの起源以前を示している。ものごとが動かなくなった状態が“滞”であるなら、“0滞”はぽっかり空いた穴で、この穴を0地点とする新しい秩序の始まりとしている。
 記者発表では、西田会長が「今年は新型コロナウイルス感染症で、イベントがどのような形で出来るのか。見通しが付かない中だが、今年もこうして芸術祭が出来てよかった。また、創造力の源泉を枯れさせないように、全国の皆さんや世界の皆さんに勇気を与えるような会になったらいいな」。
 同実行委員会顧問の長野恭紘別府市長は「最初は市役所を舞台として始まった。『不要不急』と言う言葉があり、何が不要で何が不急なのか。芸術文化は不急ではないが、絶対に必要なものと認識している。感染予防対策をして、皆さんに見てもらいたい」とそれぞれあいさつ。
 続いて、山出淳也総合プロデューサーとアーティストの梅田さんが今回の芸術祭の鑑賞方法を説明した。
 鑑賞方法としては▽町を回遊しながらの体験=受付で地図とラジオを受け取る。地図を頼りに会場に向かうとラジオから音、声、歌などが流れる。会場は市内数カ所に点在する。すべての会場を巡る場合の目安は5時間。バリアフリー非対応の会場もある▽映画上映=毎日、別府ブルーバード会館3階フレックスホールで行う。上映時間は40分、開始時間は日によって異なる▽オンライン鑑賞=「inBEPPU」の公式サイト(https://inbeppu.com)で、作品の断片や関連イベントを配信―の3種類がある。会期終了後、作品体験の全体像を記録した冊子を発行予定で、発売日は後日、「inBEPPU」公式サイトで発表する。
 開催期間は12月12日から来年3月14日まで。定休日は火・水・木曜日(祝日除く)と、年末年始(12月29日から1月7日)まで。会場は市内各所。料金は無料だが、完全予約制となっている。予約は開始しており、「inBEPPU」公式サイトの予約フォームか電話(番号22・3560、月~金午前9時30分から午後6時、祝日除く、年末年始12月26日~1月3日は休み)で行う。
 記者発表後、別府の印象を聞かれた梅田さんは「ワイルドな自然と密着していて面白い」と話した。

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