別府市教育委員会は、第1回別府市未来教育プロジェクト会議を16日午後3時半、市役所で開いた。委員だけではなく、多くの関係者が傍聴に訪れた。
児童生徒に1人1台の学習用タブレットと高速ネットワーク環境などを整備する「GIGAスクール構想」の導入が前倒しで進む中、ICTを活用した新しい教育のあり方について広く意見を聞く。委員は、学識経験者や民間IT企業関係者、学校関係者、PTAなど。
稲尾隆・教育部長が「新型コロナの影響で学校が臨時休校になり、長期化することで集まって授業をすることが出来なくなり、もろさが出た。オンライン授業にした自治体もあったが、別府では環境が整っていなかった。日本の教育は150年間変わっていないと言われている。教育のあり方も変わっていかないといけない。この会議では、タブレットをどう活用するか意見を出していただく場です。タブレットは手段であり、目的ではありません。別府独自のビジョンを考えていくことが大切。それぞれの立場からご意見をいただきたい」とあいさつ。
株式会社Doitの土井敏裕代表取締役が「GIGAスクール構想と未来の教室」と題して講話。「どれくらいの人を巻き込まれるかが成功のポイント。タブレットは、どこでも持ち運びが可能で、調べる、記録する、創ることが簡単で、自分なりの使い方が出来る。学校でどんな使い方ができるか。家庭でどんな使い方が出来るか、ダブレット端末を活用していくアイデア等を皆さんで考え、共有することが大切」などとした。
意見交換では、「無理にデジタル化していくということではなく、アナログな部分とのいいとこ取りで別府の目指すものを作るべき」など、ICT化を進めながらも、これまで培ってきた日本の教育の良い部分も残しつつ、進んでいくことへの提案があった。
また、土井さんから次回の会議までに「別府のGIGAスクールはこれだ!というようなキャッチコピーを考えてきてもらいたい」との宿題が出された。