福岡県福岡市宇美(うみ)町が町政100周年を記念して飛ばした花の種がついた風船が、別府市内にも届いていた。
宇美町は福岡市の東南東にある町で、別府市からは車で約2時間余りの場所にある。10月20日にバースデーイベント「100年分のありがとうを未来へ」と題して、宇美八幡宮内に特設ステージを設け、会場と町内の5小学校、3中学校をオンラインで結び、宇美八幡宮保育園児と児童、生徒が約2500個の風船をいっせいに放つバルーンリリースを行った。
バルーンには「わたしの夢・未来の宇美町」をテーマに、子どもたちが自分の将来の夢や宇美町の良い所、将来どのような町になってほしいかを書いて、金魚草の種をつけて飛ばした。
別府市鶴見の渡辺明子さん(67)宅に届いたのは青色の風船。今月になってから庭にある梅の木にひっかかっているのに気づいた。当初は種が入った白い袋部分しか見えず「マスクが飛んできたのかと思っていた」と言う。葉っぱが落ちてきてマスクではないと分かり、子どもの書いた文字が見えて、取ってみて、花の種がついた風船が飛んできたのだと分かった。
渡辺さんが受け取った種には「将来、空手の選手になりたい」という夢が書かれていた。「最初見た時は、宇美町ってどこ?という感じでしたが、調べて福岡市だと知って、そこからアクシデントもなくここまで飛んできたことに感動しました。書かれていた手紙も含めて、とても愛おしい感じ。子どもたちの思いを引き継いだ感じがする。大切に育てたい」と笑顔で話した。
宇美町の学校教育課に問い合わせたところ、大分県方面では、別府市や大分市の人から、風船が届いたとの連絡があったという。子どもたちの夢が詰まった風船がもしかしたら、近くの木などにひっかかっているかも。