さんふらわあ乗り場で不審者対応訓練

別府署員2人が不審者役の警察官を職務質問した

 (株)おおいた観光サービスは別府警察署協力を得て「不審者・不審物件対応訓練」を3日午後1時30分、別府国際観光港県営3号上屋で開催し、約20人が参加した。
 県指定管理者の(株)おおいた観光サービスは、昨今、国内外におけるテロなどの事件を未然に防止・対応するため、県港湾課の指導に基づき、(株)フェリーさんふらわあ別府支店と協同で訓練を計画している。初動対応、関係機関への報告・通報や個々の役割分担を認識させ、災害などの未然防止に備えることが目的。
 午後5時半、1階待合室で「フェリーさんふらわあ」の乗客が乗船待機や乗船手続きで混雑している中、別府国際観光港駐車場勤務員が巡回勤務中に爆発物らしき不審物を発見し、110番通報する―と想定した。
 奥村伸幸おおいた観光サービス代表取締役が「訓練は、テロを起因としており、4~5年前から行っている。自然災害、不審物、テロなどは予測できないもの。常日ごろの訓練が大切になる。警察の指導をいただきながら、頑張りましょう」とあいさつ。
 訓練を開始し、110番通報を受けた警察官が、現場に到着。爆発物を確認後、建物内に誰も残っていないかを見て回った。フェリーさんふらわあは構内放送をするとともに乗客の避難誘導をした。
 さんふらわあ歴史館の周辺にいたかばんを持った外国人不審者役の警察官を発見した警察官が、職務質問。かばんの中身を確認し、警察官が別府署に任意同行した。
 訓練終了後、石川博義別府警察署警備課長が「緊張感のある訓練だった。来年は、東京五輪、パラリンピックが開催予定。国際的な大規模なイベントは、テロリストの標的になる。五輪の関連行事が大分でもあり、これも標的になりうる。警察でも諸対策を行っているが、今回実施した迅速な避難誘導や出入口の封鎖などをしてくれることでが重要。皆さん一人ひとりが危機感を持って、対応していただくことが、別府市民の安心の確保となる」。
 フェリーさんふらわあ別府支店の桑村裕人支店長も「昨年も実施し、訓練に慣れてきていると思いますが、今後も関係各位が連携をして、お客さまの避難誘導をしなければならない。とても有意義な訓練だった」とそれぞれ講評した。

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