別府市立の8中学校で卒業式

浜脇中学校最後の卒業生となる1万1920号の
吉田小夏さんが卒業証書を受け取った
最後の卒業生に卒業証書が授与された=山の手中

 別府市立中学校8校で5日、令和2年度の卒業式が挙行された。867人がそれぞれの道へ新たな第一歩を踏み出した。
 その中でも、浜脇中学校と山の手中学校は、令和3年度からは「別府西中学校」に統合され、新たな歴史を刻むため、最後の卒業生を送り出した。
   ◇  ◇
 別府市立浜脇中学校(樋口哲司校長、117人)は「第72回卒業証書授与式」が午前9時30分から、同校体育館で挙行された。
 卒業生39人が保護者らの大きな拍手に包まれて、入場した。
 国歌斉唱後、樋口校長が「おめでとうございます」と言いながら、卒業生一人ひとりに卒業証書が手渡した。
 続いて、樋口校長が「今まで義務教育で保護されて学んできましたが、これからは保護を受ける立場から、社会を支える立場になります」と式辞を述べた。
 梶原洋子PTA会長が、祝い品(卒業証書ファイル39冊)の目録を卒業生代表の梶原里菜さんに手渡した。
 また、卒業記念品(別府西中学校来客用スリッパ)の目録を佐藤芙季さんが樋口校長に贈った。
 在校生を代表して江藤乃愛さん(14)が送辞を述べた。
 続いて、卒業生を代表して赤嶺彩乃さん(15)が「在校生の皆さんは西中学校を1から創らないといけません。困難もあるが、私たちを支えた皆さんなら、きっと大丈夫です。応援しています」と答辞を述べた。
 校歌斉唱では、浜脇中で過ごした3年間の記憶が思い出したのか男女問わず涙をこぼす生徒の姿があった。
   ◇  ◇
 山の手中学校(財前昭仁校長、302人)は午前9時30分から、体育館で第74回卒業証書授与式を挙行した。3年生114人が新たな道へ進むため、学び舎を巣立った。来賓は呼ばず、在校生も生徒会役員9人だけが出席した。
 財前校長が1人ひとりに卒業証書を手渡して「卒業おめでとう。未知の課題に直面した1年だったと思う。未来は誰にも予測できないが、点をつなぐことで線になることを信じて、今を頑張ってほしい。将来を見据えて、今後、何をするかという考え方がイノベーションを起こす」と式辞。
 本田顕子PTA会長から生徒を代表して菅原昊太さんへ祝品として卒業証書ファイル、早野希佑さんが財前校長に卒業記念品として、新し別府西中学校の名前の入った来客用スリッパを贈った。
 在校生の種子田空里生徒会長が送辞。卒業生の岡川琉政さんが「当たり前だった時間が特別な時間だったと、気が付きました。私にとって、最高の宝物です。沢山の思い出をありがとう」と答辞を述べた。
 平田真奈美さんの指揮、山本岬季さんの伴奏で卒業の歌「道」を全員で合唱。
 最後に、塩﨑桃子さんの伴奏で校歌を歌った。