紫紺の大優勝旗を別府に

決意表明をする幸修也主将

 明豊高校野球部は第93回選抜高校野球大会の出場報告を9日午前10時、市長応接室で長野恭紘別府市長に行った。
 出席したのは、岩武茂代校長、野球部から赤峰淳部長、川崎絢平監督、幸修也主将、蓑原英明さん、京本眞さんの6人。市は、長野市長、寺岡悌二教育長、稲尾隆教育部長、杉原勉教育部次長兼スポーツ健康課長、二宮俊和スポーツ健康課指導主事ら7人。
 報告会では、岩武校長が「昨年もごあいさつにうかがった後に『中止』となって、本当に悔しい思いをしました。夏も中止となりました。生徒は今年、3年連続で選抜出場を決めてくれました。市民の皆さんらに応援していただいたおかげで、ここまで来れました。主将が別府出身、別府っ子なので、皆さんに朗報を届けられるように頑張ります」とあいさつ。
 川崎監督が「昨年は、3年生が心揺さぶられる一年でした。しかし、3年生が夏の交流試合で良い形で勝利しバトンタッチをしてくれたおかげで、秋はベスト4となり選んでもらいました。今年のチームは『粘り強さ』が持ち味。精神的な強さは、例年より持っている。例年の明豊野球はバッティングですが、今年は投手を中心に守ってリズムを作り、攻撃につなげるという泥臭い野球が出来ればと思います」と出場経緯報告をし、生徒らも長野市長と歓談した。
 長野市長が「今年のチームも素晴らしい。昨年のチームも優勝が狙えると思っていましたが、悔しい思いをしました。交流試合は、勇気がもらえるような試合でした。先輩の後ろ姿を見て、3人は頑張っていると思います。別府市役所の部屋に紫紺の大優勝旗を持って帰ってもらえると嬉しい」と述べた。
 続いて、スポーツ振興奨励金が長野市長から岩武校長に手渡された。
 選手を代表して幸主将が「日本一が成し遂げられるように、そして昨年、3年生が悔しい思いをしたので、自分たちが優勝旗を持って帰れるように頑張っていきたいと思います。甲子園では明豊らしい粘り強い野球で、一戦一戦、守備からリズムを作って勝ちにつなげていき、最終的には日本一を目指していきます」と決意を述べ、春の選抜優勝旗である紫紺の大優勝旗を手にすることを誓った
 最後に、写真撮影を行った。
 川崎監督は「甲子園で試合が出来るので楽しみです。相手の東播磨の印象は粘り強さという意味では、うちと似たようなチーム。ロースコアの試合を粘り強く勝つというスタイル。同じような展開になっても負けないようにする。このような状況下の中で大会をしてくれるので、感謝しかない。昨年の3年生の思いも背負って、悔しさや苦しさを良い形で甲子園で表現できたらと思う。日本一は簡単ではないことは分かっています。試合に出るメンバーだけの力では勝てないので、部員全員の力で与えられた場面で責任感を持って、大きな目標を叶えられたらと思います」と述べた。
 明豊高校は、選抜には3年連続5回目の出場。15日に甲子園に出発する。昨年は長野市長に出場報告した2日後、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から日本高野連が中止を決定。同年夏に甲子園で交流試合を開催し、勝利を経験している。