別府市と株式会社BEAMS(ビームス)は、学生参加型編集ワークショップを通じて、別府の魅力をゲスト編集者とまとめた「BEPPU*Local Paragraphs」(31㌻)を完成させ、5千部作成。関係各所で配布している。
市内学生と編集者が共にチームを作ってワークショップなどを通じて現在の別府市を見つめ、将来の別府を考えてタブロイド紙を作り上げるプロジェクトで、市内の大学生32人が最終的に編集に携わった。
ゲスト編集者は、桜井祐TISSUE Inc共同設立者、川田洋平さん、瀬下翔太さんの3人、桜井さんがパブリック、川田さんがナラティブ(物語)、瀬下さんがラーニングをテーマにそれぞれまとめた。新型コロナウイルスの影響で、対面でのワークショップが1回しかできず、残りはオンラインミーティングだったこともあり、まとめるのに苦労したという。
「パブリック」では、「越境するパブリック~共同温泉が補完する『公共』の未来」をテーマとした。別府の中で共同温泉は日常であり、コミュニケーションの場。しかし、共同温泉は利用者の減少と管理者の高齢化などの課題がある。それを学生の入湯を日常化することで、世代間交流が促進させるなどの仮説を紹介している。
「ナラティブ」では、「越境するナラティブ~『お店』はいかにしてその機能を拡張しうるか」をテーマにした。レンタル型フリースペースのPUNTO PREOGの中村茜代表にインタビューをし、PUNTOを中心としたIN(吸収)とOUT(還元)の循環式などについて分析している。
「ラーニング」では、「越境するラーニング~暮らしの場から学生街の未来を展望する~」として、市内には3つの大学がある。寮や下宿は、学生にとってプライベートな場であると同時に、学生同士の交流の場、学びの場ともなる。コロナ禍で、ゲストハウスを学生のシェアハウスにした事例や下宿と寮の比較対象なども行っている。
作成したタブロイド紙は、別府市役所、アミュプラザおおいた内のビームス大分、取材協力をしくれた飲食店や市営温泉などでも配布を予定している。