「湯のまち学びのカレッジ」合同開級式

オンラインで山田校長が西成高校の取り組みについて話をした

 別府市教育委員会は20日午後1時15分から、市役所とオンラインで令和3年度公民館主催講座「湯のまち学びのカレッジ」合同開級式を行った。
 学びのカレッジは、生活、地域の課題解決に向けた学習機会を提供することで、生き甲斐を見つけて活力ある地域づくりを目指すのが目的。中央公民館と南部、西部、中部、朝日大平山の各地区公民館で実施される講座。
 山田勝治大阪府立西成高校校長がオンラインで講演を行った。西成高校は、子どもの貧困問題を「反貧困学習」として取り組み、先生が情熱をもって生徒に徹底的にかかわる活動を行ってきた。山田校長は2005年に教頭になり、2009年から校長を務めている。
 「反貧困学習をしたから中退が減ったと言うことではなく、それを実施する学校の思想や哲学、学力保障、進路保護、生徒支援などトータルな学校の取り組みの結果。自立に導けるような特効薬があるわけではなく、地道に子どもたちの厳しい状況に向き合うことが大切。地元に就職して結婚して子どもを育て、社会参加が出来るようなライフステージを地元で送れるようにしたい。地元で活躍する人材を育てる。子どもや若者を支援することは、地域活性化には欠かせない。『あるべき論』ではなく、生徒の現実から学び続けることが必要」などと話した。
 参加者は、山田校長の実体験に基づく話にうなずきながらメモを取るなど、熱心に話を聞いていた。