大分県はこのほど、令和2年度の宿泊客等の動向について、速報値を発表した。新型コロナウイルスの感染拡大により、観光業は大きなダメージを受け、宿泊客は261万7616人で、前年と比べ43・7%減とほぼ半減した。
特に3月からは感染拡大が顕著になり、4月、5月は全国的に緊急事態宣言が発出されるなど、大幅な移動制限が行われたことや休業する施設も多くあったことなどもあり、大きく落ち込んだ。その後、少しずつ持ち直して、11月には1月の34万1524人を超えて34万6380人まで持ち直したが、11月から徐々に感染が拡大したことから、12月は再び減少に転じた。
日本人宿泊客は252万9995人。前年対比では34・8%減少した。外国人宿泊客は1月は5万4863人だったが、新型コロナの影響で2月は2万3578人となり、その後は急速に減少し、観光での入国が出来なくなったことも影響して千人以下となる月が多くあった。全体では8万7621人で前年対比88・6%減と大幅に落ち込んだ。
有料観光施設の入場客は313万1174人。前年と比べて51・7%減。宿泊客の減少やゴールデンウィーク中の休業などが影響したとみられる。6月からは徐々に増加したが、感染拡大の影響で12月は減少となった。
令和3年に入っても、第4波が起きたり、より感染力の強いといわれる「デルタ株」が拡大するなど、予断を許さない状況にあり、外国人観光客が戻ってくるにはまだ時間がかかりそう。一方で、「新しいおおいた旅割」の予約期間を延長しており、身近なところで旅行気分を楽しむ人は増えるのではとの期待感もある。受け入れる側も訪れる側もしっかりとした感染予防対策をすることで、旅を楽しむことが出来る。